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シンポジウム:“モンスターペイシェント”など、救急医療現場の取り組み報告 /岡山

 救急医療現場の課題を話し合うシンポジウムが20日、北区奉還町2の岡山国際交流センターで開かれた。日本医療マネジメント学会県支部主催で、医師や看護師ら4人が“モンスターペイシェント”対策など現場の取り組みを報告した。

 同支部では06年から毎年、学術集会を開いており、今回のテーマは「人間中心の医療」。シンポジウムでは、川崎医科大付属病院事務部の森定理参与が、病院に不当な要求をする“モンスターペイシェント”が夜間の救急外来に1週間当たり数回程度訪れ、診療の妨害となるケースもある現状を紹介。「救急車が勝手に搬送したから医療費を支払わないと主張したり、宿泊場所や費用がないためホテル代わりに利用したがる患者もいる。警察や福祉事務所などの公的機関や顧問弁護士を活用し、(暴力を振るうなど)危ないと感じたら110番通報するなど組織的に対応している」と話した。

 津山中央病院の森本直樹・救命救急センター長は「この10年で気管挿管など救命救急士の業務内容は拡大したが、大学病院の医師派遣機能の低下や医療訴訟により医療機関は疲弊した」と指摘した。

 消防機関との連携強化を目的に昨年10月施行された改正消防法について、「現状の医療資源を前提にしており、医療機関の負担増加が予想される。重症患者を受け入れるためには、それ以外の患者を他で診てもらうなどの整備が必要だ」と述べた。【椋田佳代】

毎日新聞 2010年2月21日 地方版

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