カブール(CNN) アフガニスタン内務省当局者は22日、同国南部のダイコンディ州で21日、武装勢力掃討作戦に当たる北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)が車列を標的に空爆、民間人27人が死亡、14人が負傷した、と述べた。
大統領府は死亡者は少なくとも33人、負傷者は12人としており、数字が食い違っている。犠牲者には女性、子供計4人が含まれるとしている。
アフガン内閣は、空爆は正当化出来ず、強く非難するとの声明を発表した。駐留米軍のマクリスタル司令官は、カルザイ・アフガン大統領に対し遺憾の意を表明、民間人の死傷は外国軍の作戦への不信感を高めるものとし、信用回復に努めることを約束した。
アフガン軍事作戦ではこれまでも誤爆、誤射で多数の住民が死亡、その都度、反米感情を募らせる結果に終わっている。昨年就任した同司令官は、民間人死亡は、作戦遂行の支障にもなるとして空爆実施では一般住民の有無に一段と留意するよう支持していた。
内務省報道官によると、ダイコンディ州の車列は3台でカンダハル州へ向かっていて、空爆を受けた。
NATO当局者は、攻撃の事実を確認、車両の中には武装勢力構成員がいると判断していたという。駐留米軍は、地上部隊が空爆の現場に到着し、検証したところ、女性と子供の4人が巻き込まれていたことを確認したとの声明を発表した。死傷者の総数には触れなかった。
ISAFは空爆の経緯などの調査を開始した。
一方、同国カピサ州でも22日、車両を狙ったロケット弾攻撃があり、1人が死亡、5人が負傷した。犠牲者は民間人。同州警察は当初、ISAFの攻撃と説明していたが、その後、反政府武装勢力による犯行と修正した。
駐留米軍、アフガン軍は現在、南部ヘルマンド州でイスラム強硬派勢力タリバーンの大規模掃討作戦を進めているが、民間人の死亡も出ている。