世代を超えて愛されるヒーローに変〜身!! 原監督がタイガーマスクから特注マスクを手渡されると、すぐさま装着。誇らしげに、報道陣のフラッシュの前で仁王立ちだ。
「僕(自分)の(マスク)姿を(あすの新聞などで)見たかった」。指揮官はマスクを被った理由を話し、うれしそうにニヤリと笑った。
昨年7月の福島遠征で初めて対面し、9月に東京ドームで行われたヤクルト戦で再会。プロレス通の原監督がラブコールを送り、「タイガー(虎)ですが心は巨人です」というタイガーマスクも宮崎入りを熱望。今回の“覆面タッグ”が実現した。「監督は顔がいいのでマスクがよく似合っていた。『マスク顔』ってあるんですよ」と、ほめられた原監督も満足そうな表情だった。
タイガーから刺激を受けたのは監督だけじゃない。いきなり“スカウト”されたのは1メートル88、90キロの大田。「野球がダメだったらプロレスにきてほしい」と、仰天のお誘いを受けた。原監督から「戦う準備ができていない」と、厳しく指導されている19歳にタイガーは「相手をぶっつぶすんだ、という気持ちが大切」とエール。この言葉に「OKです!!」と、大田も熱さが伝わったのか、力強くうなずいた。
また、打撃練習をケージ裏から鋭い視線で観察されたのはD1位の長野(ちょうの、ホンダ)。「(プロレスラーの)蝶野さんと違っておとなしそう」と、“ちょうのつながり”のジャブを食らったが、筋トレ方法のアドバイスをもらうことになった長野は「本当ですか」と、鋼鉄の体に向け? 体力強化に意欲をみせた。
「野球の話も、プロレスの話もしました。ある種、命がけで戦っているというところでは、共通の部分がある。お互い刺激になる」と原監督。戦う舞台は違っても、同じ勝負の世界。“2・22夢の共演”をきっかけに、原監督が、大田が、長野が頂点を目指す。(峯岸弘行)