2007年02月14日

知らないと行き着けない店(2)

「菅南幼稚園の向かいだから」と説明して待ち合わせた友達から、お店の場所がわからない、と電話がかかってきた。そんなにわかりにくい場所ではないと思うのだが。道路に張り出すような看板がないので、遠目では店があることがわからないのかもしれない。

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アジアン衣料・雑貨、カフェ「チャクラ」
ガラス戸を入ってすぐのところはアジアンテイストの服や雑貨を売る店舗。
そのまま進むと、奥がカフェになっている。

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乾物屋さんの蔵だったというスペースは、改装されているが蔵のおもかげを十分残している。太い木の梁。漆喰の壁。高い吹き抜けを見あげると、天井で大きな扇風機が回っている。壁にはアフガニスタンから来た布たち(販売中)。

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メニューにはオーガニックコーヒーや自家製ハーブティのほか、カレーなどがある。わたしはチャイを飲みながらぼんやり考えごとをする。二階部分の窓から陽が射し、水の底にいるような気分。とりとめのない空想に耽るのにもぴったりな空間。

ウード(中近東で「楽器の女王様」と呼ばれる弦楽器)のレッスン中に来あわせたことがある。来阪したミュージシャンが場所を借りていたらしい。
ギターやシタール(インドの弦楽器)のレッスンは定期的に開かれている。英会話のほか、タイ語教室などもある(何かイベントをするときは相談してくださいといわれた)。
そして、ライヴ。
ジャズにしても民族音楽にしても、電気音に囲まれている日常とはまったく別のアコースティックな音の空間ができる。

以前、ライヴで山本公成さんのサックスを聞きながら、自分が山小屋にいるような気がした。また、ここが砂漠の真ん中で、砂を含んだ風が屋根をたたいているような幻想も浮かんだ。
どうしてあんなふうに思ったのだろう。
ぼんやりと思いめぐらせながら、チャイを飲む。

チャクラ
大阪市北区菅原町6−12
TEL&FAX 06−6361−2624
http://www.chakra-jp.com/  
Posted by olu_project at 10:54Comments(0)TrackBack(0)

知らないと行き着けない店(1)

迷路なわけではない。
隠れて営業しているわけでも、もちろん、ない。
それなのになぜか知らないと行き着けないお店がある。
そんなお店をいくつか紹介したい。
どこも、お茶を飲みながらゆっくりと本を読んだり書き物をしたりできるお店だ。

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JR天満駅から高架沿いに歩いていると左手マンション1階に和風のしつらえがのぞく。
故アンディ・フグ氏も通ったという空手道場「正道会館」の向かいにある茶房。駅から5分もかからないのだが、以外にわかりにくいらしい。商店街とは逆方向になるからかもしれない。

「茶藝館かぎろひ」
中国茶のお店だが煎茶、抹茶もある。禁煙なので、お茶の香りを楽しみながらゆっくりとした時間が過ごせる。

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店内を彩っているものにアジアンノット(中国結び)がある。店主の轟さんが作ったものだ。



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中国茶(烏龍茶)は醗酵の度合いが違うお茶が三種類。醗酵の深い「香賓烏龍(しゃんぴんうーろん)」は紅茶に近い強い香りがし、醗酵の浅い「文山包種(ぶんさんほうしゅ)」は緑茶に近い爽やかな味わい。
写真は「文山包種」(650円)

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中国茶の道具は急須も器も日本茶用のものよりぐっと小さい。
まず少し背の高い器に注ぎ、そのお茶は背の低い器に移す。はじめの器は香りを楽しむためのものだ。
小さな急須で5、6煎は十分に出るので、時間をかけてゆっくり楽しめるのがいい。

中国茶は紅茶と同じように熱湯で煎れる。
煎茶は少し冷ましたお湯で煎れる。
煎れ方がわからない時は遠慮なくお店の人にきいてみよう。正しいお茶の煎れ方なんて、知っている人はあまりいないので気後れすることはない。

ヴァイオリンのミニコンサートが催されたり、劇団の人がリーディングをしたこともあったそうだ。
こぢんまりとした空間なので、文字どおり手の届きそうな距離での演奏になる。

茶藝館かぎろひ
大阪市北区錦町2−11ハイツダウンタウン103
TEL・FAX:06−6354−5645
  
Posted by olu_project at 01:24Comments(0)TrackBack(0)