2005年も押しつまった30日。
泥染めでお世話になったギャラリー、ブリコラージュ(http://www.jimoto-navi.com/bricolage/)に伺う。もう、お正月らしい飾りが置かれていた。
今日はお餅つき。お店にはいると小学生でいっぱい。ここのお父さんとお兄さんがサッカーのコーチをしているので、子どもたちがたくさん来るのだそうだ。
使いこんだ杵は、削られていくぶん軽くなっているのだが、それでもけっこう重さがある。小学生では扱いかねている。その中で、実にしっかりとしたつきかたをする子がいる。「さすが、剣道やってるだけあるなあ」と声が掛かる。素振りの要領なのだろうか。確かに腰が決まっている。
大根おろし、納豆、きなこ、あんこ…などが用意されていて、ちょっとだけ食べるつもりがお腹いっぱい。キヌア入り餅、海老入り餅などもつく。いちごを持ってきた人がいて、いちご大福まで作った。
もらって帰ったお餅は、お正月にお雑煮にして食べた。
明けて2006年。
年のはじめに幸いを願う、というにはやや間の抜けた時間だったが、大阪の天神さんに初詣。
お正月は、やはりきもの率が高い。大振袖のお嬢さんが大きく振りかぶってお賽銭を投げ入れていた。梅はさすがにまだだが、おみくじを結び付けられた木は満開に見えた。
わたしはお神楽を見るのが好き。鈴を持った巫女さんがくるくると回り、シャンシャンと鈴を振るのをしばらく眺める。
今宮神社の十日戎。夜はあまりの人混みで身動きが取れなくなるので、ちょっと早めに行った。それでも大変な混雑。お祭につきものの(おそらく趣味の)カメラマンもたくさんいる。並んでいる福娘の人たちを見ながら、「いやー、すごいべっぴんさんやなあ」とうれしそうに言って携帯電話で写真を撮っているおじさん。他のものには見向きもしない。なんか間違ってるぞ、と思う。
ここのお神楽は何種類かある(たぶん初穂料の金額によって違う)。鈴の舞いの他に、剣を振る型がある。
戎さんでは、お社の正面で拝んだあと、後ろにまわってそこにある板を叩いて帰る。「わたしはちゃんとお参りに来たよー、忘れないでねー」と神さまにダメ押しするために叩くのだ、と子どもの頃に教わった。本当かどうかは知らない。でもとても大阪の戎さんらしい感じだ。
◇ OLU project 松岡永子 ◇