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【連続不審死】木嶋容疑者を起訴 偽装自殺を看破した県警の検視態勢 (2/2ページ)
21年には、警部以上で検視専門の研修と捜査経験を積んだ「検視調査官」を1人増の8人に増員。調査官を補助する検視補助者を13人増の21人にした。
検視調査官は現場で遺体を視るだけでなく、初動捜査を指揮し、事件性の有無を最終判断する。菅沼孝二・県警検視調査室長は理由について、「もちろん司法解剖は必要だが、例えば溺死の場合、自ら入水したのか、誰かに落とされたのかなどを判断するは捜査。捜査をきっちりやらないと事件性の解明はできない」と説明する。
検視調査官の需要は年々増しており、現場への臨場数は15年に794回だったが、21年には1400回に上った。
昨年8月6日、富士見市の月ぎめ駐車場に止めたレンタカー内で大出さんの遺体が発見されたときは、一報で「練炭自殺との見方が強かった」(捜査関係者)という。
しかし、現場に臨場した署員と検視調査官らが、大出さんの手が練炭で汚れていない▽車内に鍵がない−などの不審点に気づき、事件性があると判断。司法解剖をした結果、大出さんの遺体から睡眠導入剤が検出され、他殺の疑いが強いとみて捜査に乗り出した。
県警では今後も、検視体制の充実を図りたいという。