沖縄放送局

2010年2月22日 12時8分更新

嘉手納基地に外来機で反発

沖縄のアメリカ軍嘉手納基地にほかの基地から(かでな)あわせて10機以上の戦闘機が派遣され、22日から自衛隊との共同訓練を始めました。

地元の議会は、先週、ほかの基地の所属機の飛来に抗議する決議を可決したばかりで、地元では、騒音が増えるなどとして反発しています。

沖縄のアメリカ軍嘉手納基地には、青森県の三沢基地と(みさわ)アラスカの基地から一時的にあわせて10機以上のF16戦闘機が派遣されていて、(エフじゅうろく)22日から飛行訓練を始めました。

基地では、午前8時ごろから、嘉手納基地のF15戦闘機とともに、(エフじゅうご)ふだん嘉手納基地に配備されていないF16戦闘機が次々と飛び立ちました。

地元の嘉手納町によりますと、(かでなちょう)基地の周辺では、午前8時すぎ、目の前で車のクラクションを鳴らされたときに相当する102デシベルの騒音が測定されたということです。

今回の訓練は、自衛隊とアメリカ軍の共同訓練の一環として今月26日までの5日間、沖縄本島周辺の海上で、航空自衛隊の戦闘機と飛行訓練を行うということです。

地元の嘉手納町議会は、今月17日、ほかの基地の所属機の飛来に抗議する決議を可決したばかりで、嘉手納町基地渉外課は、「ほかの基地の戦闘機が嘉手納基地で日常的に訓練しており、在日アメリカ軍の再編で日米両政府が掲げた基地負担の軽減に逆行しいる。騒音の増加が懸念され、今回の訓練は許されない」と反発しています。

ほかの基地から多くの戦闘機が飛来し、訓練を始めたことについて、地元の住民からは、不安や不満の声が聞かれました。

このうち、80代の男性は、「いくら抗議しても効果がない。できることなら訓練をやめてほしい」と話していました。

また、20代の男性は、「そもそも地元に基地があること自体が騒音被害の原因になっている」と話していました。

このほか、40代の女性は、「離着陸のときだけでなく、エンジンを調整するときの騒音がうるさい。さらに事故が起きないか不安で、基地はないほうがいいでと話していました。