政府、仏政府に外奎章閣図書の永久貸与要請へ
外奎章閣は、朝鮮時代に王室関連の文書・図書を保管した図書館。韓国軍のキリスト教徒弾圧・処刑に対しフランス艦隊が江華島を侵略した丙寅洋擾(1866年)の際、蔵書の一部がフランスに持ち去られた。
永久貸与は、フランスから外奎章閣図書の貸与を受け、4年ごとに貸与を延長する無期限貸与を意味する。韓国政府の方針は、外奎章閣図書の早期返還を求める韓国国民の要望と、国内法を根拠に外奎章閣図書の所有権返還を原則として認めないフランス政府の立場との折衝案を設けたもので、新たな議論を呼ぶと予想される。
ある政府消息筋は「両国政府はこれまで口頭で交渉を続けてきたが、先ごろフランス側が韓国政府のまとまった立場を文書で伝えてほしいと要請してきた」とし、市民団体など各界の意見をまとめた結果、永久貸与が最も現実的な案との判断を下したと説明している。
外交通商部は近く、文化体育観光部や文化財庁など関係官庁と協議を行い、来月中にフランス政府に外交文書を送る方針だ。