寺島しのぶ受賞に喜び爆発!早朝ホテルで「奇声」
日本人として35年ぶりに最優秀女優賞を受賞した喜びを語る寺島しのぶ
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世界三大映画祭の1つとされる第60回ベルリン国際映画祭の審査結果が20日夜(日本時間21日未明)発表され、「キャタピラー」(監督若松孝二)に主演した寺島しのぶ(37)が最優秀女優賞に輝いた。日本人では64年の左幸子さん、75年の田中絹代さんに続き、35年ぶり3人目の快挙。寺島は大阪市内で喜びの会見を行った。一方、山田洋次監督(78)の「おとうと」がクロージング上映され、吉永小百合(64)が舞台あいさつをドイツ語でこなして喝采を浴びた。
寺島が歴史に名前を刻んだ。日本人では64年に「にっぽん昆虫記」「彼女と彼」で受賞した左さん、75年「サンダカン八番娼館 望郷」の田中さん以来、3人目の受賞。過去にシャーリー・マクレーン(75)エリザベス・テイラー(77)といった名女優も名前を連ねる賞で、列島が沸いた。
すでにベルリンから帰国していた寺島は21日、大阪市内のシアターBRAVA!で喜びの会見。蜷川幸雄氏(74)演出の舞台「血は立ったまま眠っている」の上演前に「自分の演技に満足することはないが、世界の人に(映画を)分かってもらえたことがうれしい」と笑みをこぼした。
受賞の発表は、滞在先の大阪市内のホテルで映画祭の公式ホームページを見て確認し「(午前4時の)夜中なのに恥ずかしいくらい奇声を上げた」。母親の富司純子(64)や夫のローラン・グナシア氏(42)には電話で報告し、初日当日にもかかわらず「喜びで一睡もできなかった」と苦笑いした。
「キャタピラー」は、江戸川乱歩の短編小説「芋虫」が原作。太平洋戦争中の農村を舞台に、両手足を失い中国戦線から復員した軍人(大西信満)と、夫の世話に追われる妻(寺島)の関係を通して戦争の矛盾を描いたもの。寺島が「久しぶりにどうしても出たい」と思い定めた作品だった。
15日(現地時間)の公式上映では喝采を浴びた。舞台のスケジュールの関係で上映には出席できなかったが、16〜19日の2泊4日の日程でベルリンを訪問。地元の熱気を肌で感じた。
日本が世界に誇る女優に肩を並べたことになるが「今後日本人の誰かがこの賞を獲ったとき“寺島以来”と言われることになると思う。そのときに消えていないように、女優として立っていられたら」と語気を強めた。
映画祭で女優賞のトロフィーを受け取った若松監督は22日帰国。蜷川氏の意向で、舞台楽日の28日に、監督を舞台上に招き“授賞式”が開かれるという
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