上場企業の間で、借入金を短期から長期に切り替える動きが加速している。東芝やホンダ、JFEホールディングスなどが設備投資や研究開発投資を見据えて長期資金の確保に乗り出す。上場企業の有利子負債に占める長期負債の比率(長期比率)は昨年12月末で67%と2000年以降で最高水準に達した。金融危機後、短期資金の確保に傾斜した企業の資金調達が平時に戻りつつある。今後実際の投資が増えれば、内需回復にも寄与しそうだ。
JFEは近く普通社債を発行する計画。期間5年で発行額は上限400億円程度とみられる。今月に入り、休止していた国内の高炉1基を再稼働したが、新興国需要などをにらんだ投資に備えて長期資金を確保する。
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