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地下鉄サリン前に捜査かく乱情報 国松元警察庁長官が証言

 高橋シズヱさんのインタビューに答える元警察庁長官の国松孝次さん
 高橋シズヱさんのインタビューに答える元警察庁長官の国松孝次さん

 12人が亡くなり、5千人以上が重軽症となった地下鉄サリン事件で、事件が起きた1995年3月20日の数日前に、警察当局が「強制捜査を予期したオウム真理教が、何らかの捜査かく乱作戦に出る」との情報を得ていたことが21日分かった。

 松本智津夫死刑囚(54)=教祖名麻原彰晃=の判決などで、教団の目的は捜査かく乱だったとされているが、捜査当局が事前に教団側の動きを察知していたことが明らかになった。事件は今年3月で15年を迎えるが、当時の捜査があらためて問われそうだ。

 警察庁長官だった国松孝次さん(72)が、地下鉄サリン事件被害者の会代表世話人の高橋シズヱさん(63)による事件関係者へのインタビュー取材の中で明らかにした。

 国松さんは「3月22日に山梨県の教団本部に強制捜査が入ることを予期したオウム真理教側が、何らかの捜査かく乱作戦に出るのではないかという情報はあった」と明かしたが、情報の内容については「具体性はない。地下鉄にサリンをまくということを予期していたわけではない」とした。

 その後の共同通信の取材に対し「情報はあったが、何をするのかがよく分からない。予防措置で警察官を派遣するということは考えられなかった。22日に強制捜査という既定方針通り行こうということだった」と述べ、対応は不可能だったという認識を示した。








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