俳優の市原隼人（２３）が２０日、東京・渋谷のファッションビル「ＳＨＩＢＵＹＡ１０９」前イベントスペースで行われた主演映画「猿ロック ＴＨＥ ＭＯＶＩＥ」（２７日公開）のＰＲイベントに登場。しかし、会場周辺に約３０００人のファンや通行人が殺到したため、わずか２分で中止される事態となった。所轄の警視庁渋谷署から「事故になる危険性がある」と“強制終了”を要請された。同所では０９年に歌手・浜崎あゆみ（３１）が無許可でイベントを行い、後に関係者が書類送検されている。
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市原の“ゲリラ出演”で、週末の渋谷の繁華街がパニック寸前に陥った。イベントは一切、事前告知なし。しかし、開始１時間前から舞台が設置され、映画の予告編が流されると買い物客が足を止め、市原が登場する直前には約３０００人が集結した。そして午後２時１０分、市原が共演の女優・芦名星（２６）とともに登壇すると「イッチー！」という黄色い声援が呼び水となり、一気にファンでふくれあがった。
約３０秒後。現場に立ち会った渋谷署員が、車道を挟んだ向かい側の歩道がファンで埋め尽くされ、身動きがとれなくなった様子を確認した時点で「これ以上やると事故が起こる」とイベントの中止を要請。主催者はこれに従い、当初は約２０分の予定だったが即刻終了に追い込まれた。
しかし、壇上の市原は収まらない。司会者からマイクを取ると「国が違えば、習慣や価値観はみんな違うけど、一緒に笑えるところはある。この作品は本当の正義を追求する映画だ」と早口でまくし立て“演説”。最後はボリュームをオフにされ、関係者に肩を抱かれるように袖に消えた。
同所では、０９年４月に浜崎が道路使用許可を取らずにイベントを行い、後に関係者が書類送検。また、至近の渋谷駅前でも９９年に歌手・郷ひろみ（５４）がゲリラライブを行って関係者が逮捕された“いわくつきエリア”。今回は使用許可もとっていて主催者側に問題はないが、大事になる前に判断したようだ。
同作は、昨年放映された人気ドラマの劇場版。市原演じる天才カギ師・猿丸は事件に巻き込まれて指名手配され、警察から追われる物語となっている。劇中とシンクロするような、この日の騒動に、関係者も複雑な表情を浮かべていた。