長崎知事選、自公支援・中村氏が民主系候補破る
2010年2月22日(月)0時3分配信 読売新聞
当選を決め、万歳する中村氏(中央)=坂口祐治撮影 [ 拡大 ]
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長崎県知事選は21日、投開票され、自民、公明両党の支援を受けた新人の前同県副知事・中村法道氏(59)(無所属)が、元農水省改革推進室長・橋本剛氏(40)(無所属=民主・社民・国民新推薦)ら新人6人を大差で破り、初当選した。
鳩山首相や小沢・民主党幹事長の「政治とカネ」の問題で鳩山内閣の支持率が低下する中、野党側が勝利したことは、2010年度予算案の審議や夏の参院選に向けた政局にも影響を与えそうだ。
投票率は60・08%(前回52・27%)だった。
長崎県は、県選出国会議員6人(衆院4人、参院2人)を民主党が独占する「民主王国」。特に昨夏の衆院選では、新人の福田衣里子氏が自民党の久間章生・元防衛相を破り、政権交代を象徴する県とされ、知事選に向けても、民主党が橋本氏の擁立を決めた昨年11月時点では、楽勝ムードさえ漂っていた。
そうした中、中村氏を支援する自民党は、国会議員を次々に現地入りさせ、小沢氏の資金管理団体「陸山会」を巡る事件などを厳しく追及し、批判を取り込んだ。
一方の橋本氏は、農林水産業や経済・雇用問題への独自策を打ち出し、若さによる変革を強調。民主党は閣僚や著名な国会議員を続々と投入して票の取り込みを図ったが、知名度不足のうえ、「政治とカネ」の問題による逆風もあり、浸透に苦しんだ。橋本陣営のある幹部は「『風』で勝った衆院選をみんなが引きずっていた。余韻に浸りすぎたんだろう」と敗因を分析した。