定型発達者もつらい…かな?

花風社・浅見淳子のブログ

アメリカのお母さんは大変だ

2009-08-18 07:38:26 | 日記
先週、プーケットでの出来事。
ブールサイドで本を読んでいると
隣でアメリカ人の女性二人がおしゃべりしていました。
一人は十歳くらいの息子さんを連れています。

息子さんなしの女性が
タイマッサージの素晴らしさを説いていました。
そう。プールのすぐそばに東屋があって(ぎりぎりリゾートの敷地外・写真右側)
そこでマッサージおばさんたちがマッサージをしてくれるのです。
値段はホテル内スパの十分の一。

息子さんを連れた女性もマッサージが受けたい。
でもその一時間の間息子をどうするか。
それが悩ましいようでした。

のりピー夫妻は十歳のお子さんを放っておいて午前二時までレイヴしていたようですが
それってドラッグをやらなくても、よその国では刑事罰になりかねません。児童虐待でね。
アメリカ人のお母さんの常識としては
たとえ一時間のマッサージの間でも子どもを放っておくことは罪になるようでした。

多動なお子さんがどこかに行ってしまったら、日本ではせいぜい白い目で見られるだけで済みます。
でも多動児が迷子になるだけで、親が「ネグレクト」したと刑事罰に問われかねない国があるんですね。
(そういう国のほうが当然、発達障害支援には真剣に取り組むでしょう。)

お母さんは必死に息子に頼み込みます。
「お願い、マミーがマッサージを受ける間あの小屋に一緒にいてちょうだい」
遊びたい子どもがそれを受け入れるはずがありません。
日本の子と違ってゲーム機も持っていなかったし。
結果、お母さんは泣く泣くマッサージをあきらめていました。

十歳といえば、うちの近所の子たちなら
自転車で走り回り、友だちに声をかけ、親の監督なしに公園で遊んでいます。
昔よりは治安が悪くなったとはいえ、それで親がネグレクトで責任を問われることはない。
そういう子も放っておけない法律と治安の問題がアメリカにはあるんですね。

そして、たとえ旅行の同行者でも
「私が見ていてあげるわよ」とは言わないんですね、アメリカ人。
弁護士連れて旅行に来ているわけじゃありませんからね。契約書も作れない。
だから何かあれば(たとえば怪我とかしたら)、巨大な損害賠償を請求されるかもしれない。
友だちでも他人は他人なんですね。

日本もいずれ、こういう社会になるのでしょうか?
それとももうなっているのでしょうか?
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