不思議な質感のある映画だった。
映画を見ている気がしない。
そこにいる知り合いの自閉っ子が遊んでいるのを見ているような感じだ。
それは作り手の妙なのか
あるいは私が自閉症に対して独特の距離のとり方をしているからそう感じるのか
どっちかわからない。
主人公の俳優さんは素晴らしくリアルに自閉症の人を演じている。
ことさらに美化もせず、けれんみがなく、屈託なく演じている。
自閉症を全く知らない人に、「かわいそうな人たち」という紋切り型のイメージとは別のイメージを示すには、とてもいい演技だった。
自閉症の人って幸せそうにしている瞬間が多い。周囲の人間が大変でも。
それを俳優さんはよく表していた。
ところがその演技を見て、すすり泣く人たちがいる。
その事実が、私の胸を締め付けた。
すすり泣く人たちは、きっと身内に自閉症の人がいるのだろう。
だからこそ、淡々としたリアルな演技に涙が出るのだろう。
リアルであればあるほど、涙が出てくるのだろう。
主人公を取り巻く一夜の人間模様。
等身大の自閉症者にごくごく自然に接する人たち。
かわいそうがるのでもなく、甘やかすのでもなく、ちょっと変わった人として取り巻く人たち。
ここに描かれた人間関係が、実際にどのように得がたいものか、私たちは知っている。
私は時々町で自閉症の子を見ると、思わず見入ってしまうことがある。
独特の遊び方をしていたりすると、すぐにわかる。
「ああ、あそこに自閉っ子がいる〜」と、どっちかというと微笑ましい気持ちで見ることが多い。旧知の友に会ったような。
でもこちらがそれほど親しみを感じていることは、見知らぬ親御さんには通じない。
こちらの視線に、親御さんが身の置き所のないような顔になることがあり、あわてて目を背ける。
親というのは、たくさん傷ついているんだ。そのときに思い知る。
私はこの映画に一円もカンパをしなかった。
それが私なりの応援の気持ちだった。
およそ作り手として世に訴えたい作品を出す以上、「返ってこなかったら困る金で勝負する」のが作品に対する仁義。
それが商業出版に矜持を持ってやってきた私の考え方だったから。
でも映画は、出版とはまた桁外れのお金がかかる。
結果的に多くの人々のカンパがこの映画の製作を支えたなら
それはそれでいいことじゃないかと出来上がりを見て初めて思った。
12月12日に横浜で上映会をやるらしい。
そのときは出かけて、仕事が押してしまったために見られなかった最初の5分間を見ようと思う。
☆☆☆☆
映画が終わるとすぐに恵比寿駅へ。
日比谷線に飛び乗る。秋場所六日目、中入り後後半くらいからは見られるかなと思ったから。
見てよかった。
稀勢の里、大関魁皇を下す。最近は連勝している。
なのになぜ菊に(以下略)
後がない日馬富士は全勝鶴竜相手にすごい勢いの立ち合い。
ピンチのときにはこの精神だ。覚えておこう。
栃ノ心、二日連続で大関を破る。
そして何より、翔天狼が白鵬相手に上げた金星!
ふだんから笑顔のかわいいお相撲さんだけど、もう格別のニコニコ顔だった。
勝負は何が起こるかわからない。だから面白いんだけど。
今日は地元ヨコハマのの月餅キティちゃん。一回香港で「moon cake要りませんか?」とお店の人に薦められて、英語ではmoon cakeっていうんだって知りました。
映画を見ている気がしない。
そこにいる知り合いの自閉っ子が遊んでいるのを見ているような感じだ。
それは作り手の妙なのか
あるいは私が自閉症に対して独特の距離のとり方をしているからそう感じるのか
どっちかわからない。
主人公の俳優さんは素晴らしくリアルに自閉症の人を演じている。
ことさらに美化もせず、けれんみがなく、屈託なく演じている。
自閉症を全く知らない人に、「かわいそうな人たち」という紋切り型のイメージとは別のイメージを示すには、とてもいい演技だった。
自閉症の人って幸せそうにしている瞬間が多い。周囲の人間が大変でも。
それを俳優さんはよく表していた。
ところがその演技を見て、すすり泣く人たちがいる。
その事実が、私の胸を締め付けた。
すすり泣く人たちは、きっと身内に自閉症の人がいるのだろう。
だからこそ、淡々としたリアルな演技に涙が出るのだろう。
リアルであればあるほど、涙が出てくるのだろう。
主人公を取り巻く一夜の人間模様。
等身大の自閉症者にごくごく自然に接する人たち。
かわいそうがるのでもなく、甘やかすのでもなく、ちょっと変わった人として取り巻く人たち。
ここに描かれた人間関係が、実際にどのように得がたいものか、私たちは知っている。
私は時々町で自閉症の子を見ると、思わず見入ってしまうことがある。
独特の遊び方をしていたりすると、すぐにわかる。
「ああ、あそこに自閉っ子がいる〜」と、どっちかというと微笑ましい気持ちで見ることが多い。旧知の友に会ったような。
でもこちらがそれほど親しみを感じていることは、見知らぬ親御さんには通じない。
こちらの視線に、親御さんが身の置き所のないような顔になることがあり、あわてて目を背ける。
親というのは、たくさん傷ついているんだ。そのときに思い知る。
私はこの映画に一円もカンパをしなかった。
それが私なりの応援の気持ちだった。
およそ作り手として世に訴えたい作品を出す以上、「返ってこなかったら困る金で勝負する」のが作品に対する仁義。
それが商業出版に矜持を持ってやってきた私の考え方だったから。
でも映画は、出版とはまた桁外れのお金がかかる。
結果的に多くの人々のカンパがこの映画の製作を支えたなら
それはそれでいいことじゃないかと出来上がりを見て初めて思った。
12月12日に横浜で上映会をやるらしい。
そのときは出かけて、仕事が押してしまったために見られなかった最初の5分間を見ようと思う。
☆☆☆☆
映画が終わるとすぐに恵比寿駅へ。
日比谷線に飛び乗る。秋場所六日目、中入り後後半くらいからは見られるかなと思ったから。
見てよかった。
稀勢の里、大関魁皇を下す。最近は連勝している。
なのになぜ菊に(以下略)
後がない日馬富士は全勝鶴竜相手にすごい勢いの立ち合い。
ピンチのときにはこの精神だ。覚えておこう。
栃ノ心、二日連続で大関を破る。
そして何より、翔天狼が白鵬相手に上げた金星!
ふだんから笑顔のかわいいお相撲さんだけど、もう格別のニコニコ顔だった。
勝負は何が起こるかわからない。だから面白いんだけど。
今日は地元ヨコハマのの月餅キティちゃん。一回香港で「moon cake要りませんか?」とお店の人に薦められて、英語ではmoon cakeっていうんだって知りました。