定型発達者もつらい…かな?

花風社・浅見淳子のブログ

直立歩行は基本的人権じゃないのか?

2009-12-21 08:38:46 | 日記
感覚統合学会の講演を
私は大地君からのメールの朗読で締めくくった。
自立登校をがんばっている様子を知らせてくれたメールだ。

大地君→浅見

昨日はスノーブーツで学校に行きました。今日は長靴にしました。
今まで10分でついたのに今は30分くらいかかります。雪は解けています。寒いのでなかなか足が前に進みません。
足が丸くなった感じがします。靴を脱いでみてみると、足は丸くなっていません。
僕は涙が出てきます。鼻水が出てきます。みんなはドンドン追い越していきます。
冬が終わると雪が解けてきます。クロッカスの花が咲くころには、手や足が動くようになります。
冬が来たばかりなのに、春が楽しみです。これから雪が積もって、春は4カ月も後です。
きっともう少し頑張れば、僕は大きくなるのでギアの変更やスイッチの入れ方がわかると思います。
ママは電話で「待っているよ」と言いました。待っていてくれると嬉しいです。

=====

僕は冬の靴はスノーブーツをはきます。中がモコモコで暖かいです。あと、マフラーも絶対します。
マフラーはママに編んでもらいます。帽子は好きです。耳までかぶれる帽子にします。
でも雪でまぶしいので、目が痛くなります。ゴーグルで学校に行けないので、前に屋根がついているのを深くかぶります。
冬は下からもキラキラ眩しいので、歩くときには見えなくなります。
見えにくい時は犬のように手も地面につけて歩きます。どんなことをしても自分で帰れるように頑張ろうと思います。

=====


健気な子だ。
でも、どうしてゴーグルがだめなの?

決まってるんだって。ふーん。
勉強に関係ないものは持ってきちゃいけないんだって。

直立歩行って基本的人権じゃないの? それを妨げる決まりごとって、いったい何?

アフリカのサバンナで私たちの遠い遠い祖先は直立歩行を選んだ。
サバイバルのためだ。
なのに学校はわけのわからない規則を押し付けて、子どもを四つんばいで登下校させる。

1000人の前で岩永先生に意見をきいた。「こういうのどうですか?」
岩永先生はこう言った。

「長崎の学校であれば即電話です。
大地君へのゴーグル禁止はめがね禁止、車椅子禁止と同義となることを理解して
もらう必要がありますね」

学校の先生方は、資本主義が頭からお嫌いなことが多いが
われわれ民間のビジネスパーソンはこういう無体な規則は作らない。
なぜなら、四つんばいで通勤してくる人間より直立歩行で通勤してくる人間のほうがよっぽど生産性が高いからだ。
企業社会のほうが人に優しいと思うのはこういうとき。学校が作る規則はわけがわからない。
たぶん善悪じゃなくて多数決がよりどころだからじゃないかな。

とにかく降雪地帯の先生方は、ご配慮をよろしく。子どもが立って歩けるように。

なまらめんこいゴマフアザラシキティちゃんです。
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