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安全に新たな野焼き 由布市で条例改正後初

[2010年02月21日 09:49]

原野に火を入れていく並柳牧野組合の組合員=20日、由布市湯布院町

 由布市で20日から、改正された火入れ条例施行後、初の野焼きが始まった。初日は同町の並柳牧野組合(穴井三敏組合長、39人)であり、約40ヘクタールの原野を4時間ほどかけて焼いた。この日は乾燥注意報が出ていたが、改正条例に基づき現場責任者の判断で実施。参加者は「無事に終わってよかった」と胸をなで下ろした。21日以降も塚原地区を除く3牧野組合で野焼きが予定されている。

 午後0時半、並柳公民館に組合員約30人が集まった。役員が地図を広げて火入れ手順や避難経路などを説明。同1時ごろ、地区内の原野に入り、順次火を入れていった。火は枯れ草に燃え移りながら瞬く間に斜面を駆け上がり、高さは約5メートルになった。
 午後5時半ごろ、公民館で参加者全員の点呼を終え、作業は終了した。穴井組合長は「条例変更で無線機を携帯するなど昨年までと違うところもあったが、火入れ手順はいつもと変わりなく行った。ただ、防火帯は二重に切って幅を取るなど安全対策は力を入れた」と話した。
 市は昨年12月議会で火入れ条例を改正し、それまで乾燥注意報下ではできなかった野焼きについて、安全対策を充実させることを条件に、注意報発令時でも火入れができるようにした。この時季、乾燥注意報が出ている日が多いだけに、条例改正で地元の状況に応じた野焼きができるようになった。
 昨年、野焼きで4人が死亡した塚原財産管理委員会は今年の野焼きをしないことを決めており、各牧野組合でも実施見合わせの意見が出たという。市内最大の約311ヘクタールを焼く温湯牧野組合の平野賢治組合長は「組合内でも多数決を取れば、しないという判断になったかもしれないが、地域の伝統を守るという使命で続けている」と話す。
 市は「1年間放置すると木が生えて野焼きができなくなる。今年は野焼きをしない塚原地区では、山火事などの災害防止の観点から道路沿いの草木を刈り取るなど対応を考えたい」としている。

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