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来月に投票が予定されているイラクの国民議会選挙。その選挙運動が、今月12日から始まった。5年ぶり、旧フセイン政権が崩壊してからは2回目となる今回の選挙には、前回ボイコットした少数派の「イスラム教スンニ派」を含め、幅広い政治勢力が参加を表明しており、今後のイラクの自立と安定に向け重要な節目になるものと見られている。しかし選挙運動開始直前に、旧フセイン政権の支配政党だった「バース党」との関係が取り沙汰されるスンニ派の政党の代表を含む立候補予定者500人の資格が一度取り消され、宗派間の緊張が再び高まりかねない情勢だ。アメリカ軍の撤退が進む中、首都バグダッドでもテロが頻発しているが、イラク政府は選挙を成功裏に実施できるのか。現地から報告する。
出演:油井秀樹(バグダッド事務所記者) |
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ロシア極東・ウラジオストク。かつて東洋のサンフランシスコと呼ばれた美しい港町に、40年以上にわたって積みあがったゴミの山がある。面積は12ヘクタール、ゴミの総量は3000万立方メートルにも及ぶ。ゴミの山からはメタンガスが発生して自然発火が止まず、常時煙が上がっている状態だ。2年後にこのウラジオストクでAPEC首脳会議の開催が予定されているため、ロシアのメドベージェフ政権は今年になってようやく重い腰を上げ、コンクリートで巨大な山を覆ってしまおうとしているが、“臭いものにフタ”で済まされる問題ではない。地元住民からは癌で亡くなる人が増えている、との証言も出されており、検察も公害事件として捜査を開始している。ウラジオストクの知られざるゴミ問題について現地から報告する。
出演:松尾寛(ウラジオストク支局記者) |
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新手のパパラッチが続出! 市民の相互監視が強まる韓国 |
韓国ではゴミの不法投棄などの違法行為の取り締まりに、「市民からの通報による報奨金制度」が導入され、効果をあげている。この制度が普及するキッカケとなったのは、車のスピード違反が後を絶たないことに手を焼いた警察が市民に対し、違反行為をカメラで撮影し通報するよう呼び掛け、通報者に報奨金を与えたこと。これによって交通事故が40%も減少したことから、他の行政機関も同様の制度を導入するようになった。こうした通報のための隠し撮りをする人は、有名タレントを追い回すカメラマンになぞらえて“パパラッチ”と呼ばれている。月収は40〜50万円にもなり、「パパラッチ」を本職にしている人は1000人に上るとも言われる。経済不況にあえぐ韓国では「パパラッチ養成塾」が乱立し、大きな人気を集めているが、こうした動きに対して批判の声も上がっている。市民による相互監視が強まる韓国社会の最前線を伝える。
出演:矢嶌浩紀(ソウル支局記者) |
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フィリピン 日本が生んだ「母子手帳」で妊産婦死亡を防げ |
フィリピンでは年間1000人以上の女性が妊娠や出産に伴って死亡している。その数は一向に減る気配がなく、このままでは国際社会が掲げる、2015年までに妊産婦死亡率を4分の1まで減少させるというミレニアム開発目標を達成することができないと危惧されている。こうした中、ルソン島の北部・イフガオ州などでは、国際協力機構・JICAの支援を受け、日本の母子手帳を応用した取り組みが始まっている。手帳には、出産するのは自宅か病院か、立ち会う助産師は誰かなど、出産までの具体的な計画や、緊急時に対応する医師の連絡先、陣痛が来たときに担架をかついでくれる近所の人の名前などを書き込むようになっている。こうした項目を事前に記入させることで、緊急時にも対応できるよう準備をすすめ、妊産婦死亡を防ごうというのだ。日本で長年使われてきた「母子手帳」で妊産婦の死亡を減らすことができるのか、現地から報告する。
出演:西海奈穂子(マニラ支局記者) |
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貧困から抜け出そうと、貨物列車の屋根の上に乗ってアメリカをめざす中南米の移民たち。彼らの過酷な現実を描いた映画「闇の列車、光の旅」がアメリカで大きな話題を呼んでいる。映画は、ホンジュラスの少女と、少女の命を助けたメキシコ人のギャングの青年が、命がけでアメリカ国境をめざす様を描いたロードムービー。監督は、2009年にサンダンス映画祭で監督賞を受賞した新鋭、日系4世のキャリー・ジョージ・フクナガ氏だ。移民が直面している現実をリアルに描こうと、監督はメキシコを訪れ、移民やギャングから直接取材。さらに自ら列車の屋根に乗り込んでアメリカをめざす移民の足跡をたどった。映画とフクナガ監督へのインタビューから、中南米移民の現状について伝える。 |
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