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112番元素は「コペルニシウム」と命名 国際機関発表

2010年2月20日13時29分

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 【サンディエゴ=勝田敏彦】現在、存在が公式に認められている元素の中で最も重い112番元素が「コペルニシウム」と命名された。地動説の提唱で知られるポーランドの天文学者コペルニクスにちなむ名前で、国際純正および応用化学連合(IUPAC)が、コペルニクスの誕生日「1473年2月19日」に合わせ、19日に発表した。

 この元素は、1996年にドイツ・重イオン科学研究所(GSI)などの国際チームが初めて合成に成功。日本の理化学研究所も2004年に合成に成功し、昨年5月、IUPACが存在を公式に認めた文書を発行して命名手続きに入っていた。「コペルニシウム」の名前はGSIのチームが提案した。

 コペルニクスの業績は元素とは関係ないようにみえるが、IUPACは発表で「コペルニクスが提案した惑星系の考え方(地動説)は、原子核の周りを電子が回るという原子の模型にも応用された」としている。なお112番元素の記号は「Cn」となる。

 これまで112番元素は、ラテン語で「112番」を意味する仮の名前(ウンウンビウム)で呼ばれていた。今後、教科書の周期表なども書き換えられることになる。

 現在、IUPACによる公式認定はされていないものの、118番元素までの合成が論文では発表されている。

 IUPACは新しい元素や化学物質の命名法などを決める国際機関で「化学の国連」と呼ばれることもある。

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