JSFさんの反論への答え
私は朝顔かっ!(笑)
ってやさしく挿入じゃなくて、突入じゃなくて、突っ込みを入れつつミリヲタのみなさま、今日も楽しくいきましょうね。
ちなみに成分解析では、
美爾依の96%は毒電波で出来ています
美爾依の4%は回路で出来ています
という結果がでているので、CHFさんがおっしゃられるように、もともと純度の高かったものが、一層、毒電波の純度が高まってそのうち100%くらいになっちゃうかもね(笑)。
それでは、昨日お約束したとおり、「防衛ミサイルが殺人ミサイルに豹変するとき」という記事に対してJSFさんがとてもわかり易く反論してくださったんだけど、今日は、その反論に対する答え、そして、質問を用意した。わかりやすいように、私の記事を青、JSFさんの反論を緑で識別する。
さてさて、前置きはこの辺にして、さっそく本題に入ろうか。「SM-3は殺人ミサイルだ」という証拠。
上に述べたように、SM-3は防衛のためのミサイルと言われている割には、全く役に立たないのだ。そんな役に立たないものを540億円も出して無駄にできないだろう。そこで、戦争になったら、これを地上攻撃用に使おうとするだろう。だから、殺人ミサイルになるのだ。
えー・・・『〜になったら』『〜だろう』・・・あのですね、そういうのは「仮定の話」であって、断じて証拠ではありません。勝手な憶測じゃないですか。
しかもですね、SM-3の技術的な核心部分はキネティック弾頭と呼ばれる、宇宙空間で自律機動する特殊な弾頭部分にあります。SM-3の非常に多額な開発費用の殆どはこの特殊弾頭に費やされています。そしてこのキネティック弾頭の技術はどう考えても地上攻撃用装備には成り得ません。キネティック弾頭の姿勢制御技術は人工衛星の姿勢制御をもっとアクティブにしたものと考えれば分かりやすいですが、どのように使えばこれが地上攻撃用になるのです? 全く理解できません。
■弾道ミサイル防衛(BMD)用誘導弾技術の研究のうちキネティック弾頭要素の性能確認試験の結果について (12/19 防衛庁)
ちなみにアメリカ軍は、SM-3ではなくスタンダードミサイル(SM-2)を開発ベースにして地上攻撃型ミサイル(Land Attack Standard Missile)を造ろうとしたことは確かにあります。これはSM-4となる予定でした、しかし既に開発中止されています。何故かと言うと、当初のコンセプトは「トマホーク巡航ミサイルよりも安く手軽に使える艦対地ミサイル」だったのですが、この役割そのものがハープーン対艦ミサイルの対地攻撃転用(ハープーンBlock2)で奪われてしまい、またトマホーク自体も新型の「タクティカルトマホーク」でコストダウンが行われ、わざわざ手間を掛けてSM-2を対地攻撃に転用する意味が無くなってしまったのです。
まあ、これは論文などの正式なものではないし、ただのブログなので憶測でものを言ってもいいはずですが、何か?憶測が的中することもあるし、はずれることもあるのは、みなさま、ご存知ですよね。私が言っているのは、もし、これを上回る兵器(最近ロシアで開発されたような弾頭部分に加速用のエンジンがついたもの)が使われたら、いくらキネティック弾頭とは言え、的中率が低くなってしまうわけで、そうしたら全く使い物にならなくなってしまうわけでしょう。だから、そうなったら、再利用するために改良して(例えば、キネティック弾頭部分を六ヶ所再処理工場で作ったプルトニウムを使って核弾頭として交換すれば、殺人ミサイルに変わるということです。
『マガジン9条 教えて山田先生 短期集中軍事講座』にも防衛のためのミサイルも簡単な改良によって地上攻撃用に使えると書いてある。
いいえ、そんなことは書かれていません。山田教授はその軍事講座の中で「対艦ミサイルは改造して対地攻撃型にできる」と言っています。対艦ミサイルも対地ミサイルも攻撃用です。
それと次ですが・・・
私が言いたかったのは、JSFさんの尊敬する山田先生が(笑)、「宇宙ロケットが改良によって大陸間弾道ミサイルになってしまう」ともおっしゃられていたことです。ちょっと書き方がまずかったかな?
それから、藤岡惇教授(立命館大学)の論文「米国の宇宙と核の覇権と軍産複合体」にもあったとおり、このまま米国の宇宙軍事化が進んで、宇宙空間が核戦場となれば、放射能汚染が地上を襲い、癌で死ぬ人が激増するだろう。そうすれば、一見防衛のためのミサイルが結果的には癌を蔓延させる殺人ミサイルに変わってしまうというわけだ。
第一に、核弾頭は迎撃で破壊されても核爆発はしません。核爆発のシークエンスは複雑かつ精密なもので、適当にぶつけて破壊しただけで勝手に反応してしまうようなお手軽な物なら誰も苦労して核実験などしないです。
第二に、宇宙空間が戦場になって放射能汚染が地上を襲う・・・などとはなりません。藤岡惇教授は経済学が専門で、理系分野は素人以下です。ところで太陽からドカドカ降り注いでいる「宇宙放射線」の存在はご存知ですか?
第三に、核物質が爆発せずに地表に落ちてきたとしても、核弾頭に搭載される重量(数kg〜数十kg)程度では、核爆発する場合と比べるとそれほど深刻なことにはなりません。核爆発よりも深刻なことになるなら、各国はこぞって核反応させずに核物質をバラ撒く兵器を開発しているはずですが、そういった弾頭が正式採用された話は冷戦時代から今日まで、聞きません。
結論として、宇宙空間が核戦場になるとしたら核戦争が勃発した場合になりますが、宇宙空間で迎撃できない場合は地上で核ミサイルが炸裂するわけですが・・・貴方は本気で『地表で爆発するよりも宇宙空間で爆発したほうが危険』と主張される気ですか? ちなみに宇宙物理学者のカール・セーガン氏が提唱した「核の冬」理論は、地表で核爆発しないと成り立たない理論です。
美爾依(みにー)さん、貴方は藤岡惇教授が「核の冬」理論を上回る脅威を証明する新理論を打ち立てたと、本気で信じているんですか? 専門外の藤岡惇教授が宇宙物理学の権威、セーガン教授を凌駕したと?
ふぅ・・・やれやれ、です。では次に他の細かい論点にも斬り込んで行って見ましょう。
『地表で爆発するよりも宇宙空間で爆発したほうが危険』と主張される気ですか?
もちろんですよ。
第一に、核弾頭は迎撃で破壊されても核爆発はしません。核爆発のシークエンスは複雑かつ精密なもので、適当にぶつけて破壊しただけで勝手に反応してしまうようなお手軽な物なら誰も苦労して核実験などしないです。
ええとですね。このところは激しく反論します。偶然JSFさんのコメント欄で見つけた次の文章はJFSさんも読まれたでしょう。
大気圏外核爆発の危険性というとこういうやつですね?
電磁パルス兵器で大惨事の恐れ―米専門家
同書は「精密に設計されたEMP兵器は、最も人口密度が高い都市で核兵器が爆発したときよりも多くの米国人を間接的に殺害できる」とし、EMP兵器に対するインフラの脆弱性を改善するよう提言している。
EMP兵器は、上空での核爆発によって強力な電磁パルスを発生させ、電子システムを破壊する兵器で、一個の小型核爆弾でも甚大な被害をもたらすことができる。
それからEMPでぐぐってみたら面白い内容を見つけました。
軍事百科辞典より
EMP
電磁パルス効果のこと。1962年7月9日の早朝、ハワイのホノルル市内で発生した現象。この現象は突如して、数百カ所の盗難・防犯装置が警報を鳴らし、同時に送電線のブレーカ(遮断機)が次々と火を吹き出し、市内は停電となった。電力会社の調査では、原因不明の強力な電気サージが送電線上を走って、全市の配電系を破壊したと発表、しかし当時の上空には雲はなく、雷が原因とは考えられなかった。後にこれは、ジョンストン島での超高高度核実験が原因とわかりましたが、米国政府はこれに報道管制をかけて、報道を差し止めました。
原理は、核爆発の時にでるγ線が大気と成層圏で空気と衝突し電子を叩き出します。この電子(発見者の名をとって、”コンプトン電子”とよばれる)は、さらに数万の2次電子とイオンを作り、それと同時に電荷の移動による大電流が発生します。これらの電場と電流は瞬間的に発生するので、非常に短く強力な電磁波が地球の磁力線に沿って地上に降り注いだのです。
雷とは比べることができないほどに、パルスの立ち上がりが早く、普通の保護回路が働く前に、大電流が流れ回路や配線をショートさせ焼き切る。よって、軍用品のEMP保護には、民生用は使えず、回路から素子まで専用の物を開発・設計する必要があるが、これがために軍用の電子機器が非常に高価な物になってしまう欠点を生む。
この核爆発のパルスは、人を殺傷しなくても、電子機器だけを破壊するため兵器としての可能性が注目され、政治問題化しない核を利用しないEMP兵器が盛んに研究され続けてきた。アメリカやソ連(ロシア)だけでなく、イギリスでも92年に研究していることを明らかしている。アメリカでは湾岸戦争には使われなかったが、トマホーク用のEMP弾頭が開発中で、核兵器の爆縮の技術を応用したものであるようだ。ただ、核兵器よりは範囲が狭く、EMPは指向性をもって発射されるような弾頭になりそうである。
なお、1963年より上空での核実験は禁止されてます。
ということで、こういった可能性もあるということです。宇宙放射線とは全く別のものです。ただ、私は実際にその現場をみたわけではないので、ただ藤岡教授の主張をサポートするだけで、絶対にという確証はありません。何しろ、そういった情報は手に入りにくいですから。核反応させずに核物質を消滅させてしまうような兵器が早く開発されたらいいですね。
5兆円を納税者数の6000万人で割ると一人8万円もの税金を取られていることになる。それでも本当に防衛に役に立つんならいいのかもしれないけど、全く使えないようだから、やんなっちゃう。
ゲンダイの記事をあっさり信用するんですか。驚きです。
え?ゲンダイにこの記事が載っていたのですか?これは私が勝手に計算したものです。
『マガジン9条 教えて山田先生 短期集中軍事講座』の「ミサイル防衛システムはどこまで進んでいて、その効果はどれくらい期待できるの?SM3編」では、ミサイルの経路が動画でわかり易く説明されているし、その他の情報にもなぜ役に立たないか書かれている。
山田先生の授業は失敗だったって、最初に私が美爾依(みにー)さんネタを書いた「公表されている事を秘密裏に行われていると言い張る人」で紹介したじゃないですか。
神浦元彰氏や山田朗教授のMDに関する知識、いやそれ以前に軍事全般に関する知識は素人以下で、お話になりません。詳細は
「神浦元彰特集」
「山田先生特集」
で纏めてあります。是非ともご覧下さい。
「神浦元彰特集」と「山田先生特集」は読ませていただきました。何よりも、このお二人は軍拡反対派、JSFさんはミリヲタという全く反対の思想がバックにあるので、JSFさんを初めとするミリヲタさんたちはお二方の主張に賛同できないのは当然だと思います。山田先生は歴史の教授で軍事知識に関しては、専門性といった意味ではJSFさんの方が高い知識をお持ちなのはわかります。神浦氏は軍事評論家なので、それなりに軍事に関する知識はあると思います。そして、北朝鮮のCIA陰謀説は100%否定できるものではないと思います。
1.SM-3がICBMに命中する確率はたったの50%しかない。
山田先生は50%の根拠を述べることが出来ませんでした。
JSFさんもそれより高い確率の根拠を述べることはできないでしょう。
2.弾道ミサイルを迎撃するには発射直後のスピードが出ていないブースト段階を狙うのが効果的だそうだが、これだと先制攻撃になってしまうのでできない。
弾道ミサイルのブースト段階を狙うMDシステムはABL(空中レーザー砲)ですが、日本に導入予定はありません。また弾道ミサイルが発射された時点で敵国の先制攻撃とみなせます。そしてアメリカ合衆国は憲法九条の制約などありませんので、そもそもお構い無しに迎撃するでしょう。
弾道ミサイルが発射された時点で敵国の先制攻撃とみなされるのですか?でも、そのミサイルが米国向けで日本を狙ったものではない場合は、集団的自衛権を行使しないとそのミサイルを撃つことはできませんよね。
3.そこで空中を水平飛行しているところを狙うのだが、SM-3の飛距離では弾道ミサイルに届かないという説と迎撃は可能という説に分れる。SM-3が届くのは、せいぜい高度300メートルくらいだから、北が米国向けに開発中のテポドン2は高度500メートルを飛ぶので、届かないという意見とSM-3は、高度500kmまで届き、日本向けに北朝鮮が配備しているとされるノドンの最高高度は約300kmと推定されているので、理論的には迎撃が可能という意見。どちらが本当なのだろうか。いくらなんでも大気圏外まで上がるのに、300メートルや500メートルということはないだろうとは思うけど・・・・。
単純に300メートルや500メートルというのは、300キロメートルや500キロメートルの誤植でしょう。三流紙のゲンダイではよくある事です。
ところで弾道ミサイルは「弾道飛行」する為に弾道ミサイルと呼ばれます。水平飛行を行うのは巡航ミサイルの方です。弾道ミサイルも弾道頂点の一瞬だけなら水平状態になりますが、それは水平飛行とは呼びません。
確かに弾道飛行ということは水平飛行ではないでしょうね。でも、加速用のエンジンがついていたら、水平飛行も可能かもしれませんね。
4.弾道ミサイルは金属のオトリ弾を出したり、コースをジグザグに変える機能に加えて、ガスパーチョさんが教えてくださったブログ『Spike's Military Affair Review』によると、つい先頃ロシアで弾頭部分に加速用のエンジンがついたものが発明されたそうだ。極めて高速で落下するため、迎撃ミサイルで撃墜できないため、ますますその的中率は落ちるだろう。
あ、神浦さんの所のスパイク通信員さんのサイトですね。
>弾道ミサイルは金属のオトリ弾を出したり
デコイを搭載するにはMIRV化できるほど弾頭小型化技術が無いと無理があります。北朝鮮の弾道ミサイルは単弾頭です。
>コースをジグザグに変える機能に加えて
基本的に弾道ミサイルにそのような機能はありません。
>加速用のエンジンがついたもの
ロシアのトーポリMを指しているなら間違いです。加速用ではなくコース修正用です。技術的には北朝鮮が実用化できるレベルではありませんし、そもそも迎撃ミサイル側も進化すれば対応していけるでしょう。それこそブースト段階を狙えばトーポリMも他の弾道ミサイルと同じです。
だから、ロシアでその新しい弾頭ミサイルが開発されたということは、北朝鮮もそれを手に入れる可能性があるということです。そして、基本的にそのような機能はなくても、応用的にはあるわけで・・・・。
5.ノドンクラスで言えば弾頭は約1〜2メートルと小さいものなので、確実に撃ち落とすためには一発のノドンに対して何発ものSM3で迎撃しないとならない。それも、弾頭を破壊するには迎撃用のミサイルを直接ぶつける必要があるため、ピストルの弾丸をピストルの弾丸で撃つようなものだそうだ。
実はその例え、あまり意味がないんですよね。
例えば艦船の近接防御システム(CIWS)、20mmバルカンファランクスは、飛んでくる5インチ砲弾を迎撃した実験結果があります。弾を弾で撃墜することは可能なんです。
それは可能でしょうが、的中率はかなり低くなるのでは?それに、実験は多くがその弾のスピードや飛距離など、前もって計算つくされたものだし・・・・。
6.撃ち落とせなかった場合は落下時をPAC3で狙うのだが、地上に近いため、ICBMの弾頭に核や生物化学兵器が搭載されていれば、いくら空中で撃ち落としても被害は免れない。
既に上で述べている通り、迎撃が成功すれば核爆発は起きない。生物兵器は搭載された菌が死滅、化学兵器も燃やし尽くされます。
パトリオットPAC−3 [Hyper Arms]
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迎撃ミサイルは、MPQ−53フェーズド・アレイ・レーダーの誘導により細かい飛行コースの修正を小型ロケット・スラスターで行い弾道ミサイルに直撃(Hit−toーKill方式)する事を目指している。 またNBC(核・生物・化学)弾頭を完全に破壊する為に73kgの高性能炸薬を搭載しており、万が一に備えて近接信管も装備している。
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以上です。弾道ミサイルに対しては直撃後に炸薬が起爆します。近接信管は対航空機・対巡航ミサイル用です。
「迎撃が成功すれば核爆発は起きない。生物兵器は搭載された菌が死滅、化学兵器も燃やし尽くされます。」なんて都合のいいことがありえるのでしょうか。この実権結果があったら、是非、教えてください。
それにしても、とてもご親切にわかり易く教えていただいたので、参考になりました。ありがとうございました。
又、軍事関係でわからないことがあったら、JSFさんにお聞きしますね。
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