
甘みを強調したカレーなど昭和30年代の味を再現した企画「昔懐かしいメニュー」=18日、新潟市中央区の大和新潟店
往年の味再現、ファン舌鼓
大和新潟店で「懐かしのメニュー」
6月に閉店する大和新潟店(新潟市中央区古町通7)の7階食堂「レストランダイワ」で17日、昭和30年代の料理を再現した企画「昔懐かしいメニュー」が始まった。ライスカレー、中華そば、お子さまランチの3品で、往年の味がオールドファンを楽しませている。
閉店方針の表明後、客のリクエストを受けて企画した。同年代は同店が1955年の新潟大火から復興し、集客を伸ばした時期。当時から勤める料理人が、記憶を頼りに昔の味覚を再現した。
野菜と豚肉の入ったカレーは甘さが特徴。当時は店の屋上に遊園地があり、親子連れでにぎわったため、子ども向けの甘口が主流だった。
「味は時代とともに変えてきたが、頭にたたき込んであるので忘れない」と、洋食部門で腕を振るってきた料理人の本間信司さん(61)。カレーのルーを粉から、ラーメンのスープやハンバーグソースも一から手作りする姿勢は、昔も今も変わらない。
訪れた同区の女性(75)は「ここでの食事は『ごちそう』だった。家族で通った時代を思い出す」とカレーをほお張った。娘の恵美子さん(48)も「今はいろんなラーメンがあるけれど、このあっさり風味は一番食べやすい」と喜んでいた。
カレーと中華そばはソフトクリーム付きで、3品とも税込み682円。企画は営業最終日の6月25日まで続ける。