ここからは、本当に伝説だと思って読んでもらいたい。
実際、話すのが憚られるくらいの内容だからだ。
この一週間ほど、自分自身この話を書くかどうか迷っていた。
なので、ここからはフィクションだ。フィクションだと思ってくれ。
この物語に出てくる人達は皆、実在しない人達であり団体名称(ry
では始める。
秋も深くなる頃。
すっかり疲れていたよしだは、もうボロボロだった。
一つ一つの小さな出来事が重なり、精神的にも体力的にも限界の状態だった。
だが、やっぱり社会復帰一発目の会社であったしどうしても頑張りたい。
その一心だけで頑張っていた。
事業所間をVPNで接続し、ファイルサーバは安定稼動。
認証系も問題なかったし、ライセンス違反と思われるツール類の使用禁止や
どうしても必要なライセンスの購入なども完了していた。
K子達の使っていたクソデータベースも何とかバックアップができる状態にしていたし、
メールサーバの管理や、Webの管理も行い、ユーザ対応もできるだけ迅速に行っていた。
ついでに購買業務に、資産管理。
次はやっとセキュリティ…と思っていた。
そんな矢先、プログラミングができないプログラマの小川さんから、内線電話を受けた。
「相談があるからちょっと来て欲しい」
と言われた。
小川さんからは、度々PC関連の使用上の事で質問を受けたりしていたし、彼も私の助言をよく聞いてくれるようになっていた。
社内SEは、頼られると嬉しいものだ。
快諾し、小川さんのデスクまで足を運ぶ事にした。
...
彼のデスクで見たものは、とあるOSのとあるログだった。
cpコマンドを何度も何度も実行しているログ。
cpコマンドとはいわゆるコピーコマンドだ。
「どう思う?」
と言われ、じっくり見てみる事にした。
会社で使っているグローバルIPアドレスからのアクセスだった。
つまり、ログだけ見れば社内からのアクセスだ。
しかし妙だ。
OSがWindows95と表示されている。
社内にはWindows95のクライアントPCは存在していない。
一つ一つのクライアントを調べて資産台帳に記入してある。
よ「このコピーされている対象のファイルって何ですか?」
小川「えっと、本番のDBのファイルだね。」
もしかして、伝説のえっと…えーっとぉ
情報漏えい?このログだけを見てそう判断するには時期尚早だ。
よ「えーっと。うーんと。」
周りを見渡すと、よしだ(男)さんはお休みのようで、デスクに居なかった。
「本番のUTMのログを見たいんですけど…ログインできますか?」
動揺。手が震える。
小川さんは答えた。
「UTMって何?」
駄目だ。何とかしないと。