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危機意識なし、そり競技で相次ぐ失態=スケルトンでも失格処分〔五輪〕

時事通信 - 2010/2/19 19:17

 【ウィスラー時事】18日のスケルトン女子で、小室希(仙台大大学院)が滑走前に失格した。使用そりに、国際ボブスレー・トボガニング連盟(FIBT)の規格検査をクリアしたことを示す認定ステッカーがなかった。五輪に挑むにはお粗末過ぎる管理体制が招いた失態だった。
 競技開始35分前の検査で発覚した。そり自体は認定されていたもので、W杯参戦中はシールが張られていた。だが、高橋宏臣監督らによると、本人が誤ってはがしたという。規制がある五輪ではスポンサー関係の広告類は付けられない。一緒にはがしてしまったとみられている。
 軽率な小室の行為だが、チームの緊張感も欠けている。ステッカーは日本出発前にはがされていたのに、現地での公式練習中も誰一人気付かなければ、確認もしなかった。同監督は「わたしの落ち度」と頭を下げ、小室は泣きじゃくったが、同情の余地は少ない。女子の出場は1人。小室に代表の座を譲ったライバルも無念だろう。
 同じそり競技のリュージュでも安田文(北海道連盟)が重量超過違反で失格した。これも、管理が行き届いていれば、容易に防げたミスだった。行政刷新会議の「事業仕分け」で、ボブスレーとともに強化補助費削減の対象に名指しで挙がり、危機意識があって普通なのに、最も存在感を示す場の五輪でこれでは、先行きは暗い。
 男子のベテラン越和宏は厳しい言葉とともに、「人間が成長するいいチャンス」とも言った。だが、汗水流した4年間の努力は戻ってこない。 

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