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黒澤明財団、寄付金3億8800万円 使い果たした

寄付金の行方などについて市議会全員協議会で説明する黒澤久雄理事長(右、19日午前10時56分、佐賀県伊万里市で)=真子生次撮影

 佐賀県伊万里市に「黒澤明記念館」建設を計画している財団法人「黒澤明文化振興財団」が集めた寄付金が所在不明になっている問題で、財団の黒澤久雄理事長らが19日、説明のため同市を訪れた。黒澤理事長は市議会全員協議会で、寄付金の大半を記念館建設までの仮施設の運営などで使い果たしていたことを明らかにし、虚偽の説明をしていたことを陳謝した。

 黒澤理事長は黒澤明監督の長男。議会で、黒澤理事長は、財団に残っている現金や預金はほとんどなく、記念館の建設資金を調達するめどが立っていないことを認めたが、建設計画を継続する考えを明らかにした。開館時期については「いつまでと明確には言えない」とした。

 同財団は市に「3億8800万円の寄付金は保管している」と説明していた。田畑稔常務理事は議会で、「本当のことを言えば、黒澤明生誕100年を記念するイベントへの協力が得られなくなると思った」と釈明した。

2010年2月19日  読売新聞)
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