五輪アラカルト:「これが平昌だったら…」
バンクーバーに惜敗の平昌招致委関係者、度重なるトラブルに怒りも
冬季五輪史上初のスピードスケート500メートル男女制覇という偉業を成し遂げた、韓国代表のモ・テボムと李相花(イ・サンファ)。彼らがもし、カナダのバンクーバーではなく、韓国の平昌(江原道)で金メダルを獲得していたならば、喜びも倍以上だったに違いない-。2018年平昌冬季五輪招致委員会のパク・ジョンフン評価準備部長は最近、バンクーバー冬季五輪の中継を見ていて、もどかしい気持ちを隠せない様子だ。7年前、平昌を破って冬季五輪の開催地に選ばれたバンクーバーで、準備不足や未熟な運営による問題が連日のように起こっている、という報道に接し、怒りさえ覚えるという。
大会の開幕前から、暖冬による雪不足に苦しみ、さらにリュージュのグルジア代表選手が練習中に激突死するという事故まで起こった。開幕後も、スピードスケート競技の会場では、整氷車が故障したため、選手たちのコンディションに悪影響を及ぼし、またバイアスロン競技では、スタートのタイミングを誤るミスで、選手たちが抗議する事態となった。
2003年7月、チェコの首都プラハで行われた国際五輪委員会(IOC)総会。平昌は1回目の投票で51票を獲得し、バンクーバー(40票)を11票も上回った。ところが、2回目の投票では53票にとどまり、バンクーバー(56票)に3票差で敗れた。
当時、招致委員会の事務次長を務めた、江原道の方在興(パン・ジェフン)国際スポーツ委員会顧問は、「今回の冬季五輪を平昌で開催していたならば、もっとうまくやれただろう」と語った。「まず、気候からして違う。江原道には今年、雪が多く降り、気温もウィンタースポーツを行う上では最適だ。また、大きな国際大会の経験も豊富なため、バンクーバーのようなミスは絶対にあり得ない」。だが同氏は、開催能力の評価だけで開催地が決まるわけではない、と話した。候補都市が掲げる大義名分や、背後で繰り広げられるロビー活動によって、勝敗が決まるケースが多いというわけだ。
それでも、平昌五輪招致委員会としては、韓国のスピードスケート選手たちの善戦は喜ばしい。韓国が、これまで「お家芸」とされてきたショートトラック以外の競技でもメダルを獲得し、並みいる強国と競争する様子は、冬季五輪の招致でもプラスになるからだ。バンクーバーで平昌のアピールに奔走している、招致委員会のチョ・ヤンホ共同委員長は、「IOC委員の間でも、スピードスケート500メートルで冬季五輪史上初の男女制覇を成し遂げた韓国に対し、印象を深めた人が少なくない」と語った。
高錫泰(コ・ソクテ)記者
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