韓国の「プリウス」ユーザーが損賠訴訟

 米国でトヨタ車に対するリコール(回収・無償修理)に伴う損害賠償訴訟が相次ぐ中、韓国でもトヨタを相手取った初の訴訟が起こされた。

 ソウル中央地裁によると、昨年9月のトヨタのハイブリッド車「プリウス」(2010年モデル)を購入した女性(54)は、トヨタ自動車本社と韓国法人、販売代理店の暁星を相手取り、購入代金と慰謝料の計1億3890万ウォン(約1100万円)を賠償するよう求めて提訴した。原告は訴状で「ブレーキシステムに深刻な問題がある不安な状態で運転してきた。最近この問題が深刻な車両欠陥によるものだということを知り、その後は不安で運転できないでいる」と訴えた。

 原告はまた、「トヨタなどが09年7月から車両に深刻な欠陥があることを知りながら、それを意図的に隠し、韓国で販売を行っていた。今年1月末にやっとブレーキ装置を改良した」とした上で、「幸い事故で負傷したりすることはなかったが、怖くてこれ以上プリウスを運転できなくなり、精神的な被害を受けた」として、購入代金と慰謝料を要求した。

 原告の訴訟を代行する法律事務所は「トヨタの大規模リコール問題で、プリウス購入者のうち訴訟に関心がある人が少なくなく、今後原告は増える見通しだ」と説明した。

鄭漢国(チョン・ハングク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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