米国、空中レーザーによる弾道ミサイル撃墜に成功
MD第1段階、実際の迎撃成功
ボーイングなど防衛産業各社が参加
「弾道ミサイルが大気圏(地上1000キロまでの層)に進入すると、待機していたボーイング747-400F型機が一筋のレーザーを発射する。レーザーは弾道ミサイルを追撃し、ミサイルに搭載されている燃料タンクに命中。しばらくすると、レーザーを受けた弾道ミサイルは爆発と同時に空中分解する」
SF小説の中の話ではない。すでに厳然たる現実となった。米国ミサイル防衛局(MDA)が「空中レーザー迎撃試験機(ALTB)」で今月11日、地上から発射された液体燃料弾道ミサイルを迎撃する実験に初成功した。ロイター通信は15日、「米国が史上初めて、発射された弾道ミサイルを、飛行中の航空機から発射したレーザーで迎撃し、撃墜させた」と報じた。過去にも同様の実験は何度かあったが、すべてシミュレーションだった。今回は実際に迎撃を行った。今回の迎撃は、米カリフォルニア州の「ポイント・ムグ」海軍航空戦センターで、11日午後8時44分(韓国時間12日午後1時44分)に実施された。
ボーイング社のグレッグ・ハイスロップ副社長は15日、AFP通信とのインタビューで、「ALTBが航空レーザー迎撃の新しい歴史を作った。米国と同盟国の領空防衛概念に一大変革をもたらすだろう」と意義を強調した。
レーザーでミサイルを撃墜するALTB開発には、米国の巨大防衛産業体であるボーイングやロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマンが参加している。ボーイングは超大型民間貨物機の747-400F型機を改良、レーザー発射機や化学燃料などを搭載できる航空機の供給を担当する。ロッキード・マーチンは、照準と追撃機能を備えたメガワット級(1メガワットは100万ワット)レーザービームと射撃コントロールシステムの開発を担当。ノースロップ・グラマンはレーザー発射装置を設計した。
ALTBは米国ミサイル防衛(MD)システムの第1段階といえる。敵が発射した弾道ミサイルが加速段階に至ると、まず航空機からレーザービームを発射、迎撃するためだ。もしこの迎撃が失敗すれば第2段階、第3段階の迎撃システムに移ることになる。
レーザー迎撃のためには高出力のレーザービームを搭載する必要があるが、レーザー発射装置の重さだけでも約3トンに達するため、ボーイング747-400F型機が必要不可欠だ。この航空機は1度の出撃で約20回レーザーを発射でき、その後は充電する必要があるという。
権景福(クォン・ギョンボク)記者
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