五輪ショート:練習風景を中国チームが「盗撮」

 「ヘイ、チャイニーズ、ストップ!」

 冬季五輪バンクーバー大会に出場した韓国ショートトラック代表が熱心に作戦練習を行っていた競技会場のパシフィック・コロシアムで15日、突然そんな怒号が響いた。

 韓国女子代表を率いていた崔光福(チェ・グァンボク)コーチが客席で韓国の練習をビデオ撮影していた中国チーム関係者を発見し、撮影中止を求めた場面だった。

 崔コーチの警告で席を立ったかに思われた中国チーム関係者はしばらくして再び現れ、今度は「隠しカメラ」を持ち出した。激怒したチェ・コーチは中国側関係者に向かって水が入ったペットボトルを投げた。

 中国の「スパイ活動」を防ぐため、韓国代表は「撮影禁止」と書かれた警告文を準備するほど神経を尖らせていた。中国は12日にも韓国代表の練習を密かに撮影し、両国代表の神経戦に発展していた。

 今回の騒動について、中国の李エン監督(エンは王に炎)は「会場は撮影が認められている場所であり落ち度はない。戦力分析のために撮影を行っただけであり、韓国のコーチは韓国語で叫んだので、何を言っているのか分からなかった」と主張した。専門家はショートトラックでライバル国の練習を撮影する行為について、ルール違反ではないが、極めて「非紳士的」な行為だと指摘した。

丁世暎(チョン・セヨン)記者

【ニュース特集】バンクーバーオリンピック

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る