脱北者:健康診断結果、韓国人と比較すると…

男子156センチ対169センチ、女子151センチ対159センチ

 韓国政府が、2005年から08年にかけて北朝鮮から韓国入りした脱北者を対象に実施した健康診断の結果によると、青少年(13-18歳)男女の平均身長は、それぞれ155.7センチと151.1センチで、韓国の男子169.2センチ、女子159.4センチと比べて、それぞれ13.5センチ、8.3センチ小さいことが分かった。

 脱北青少年の平均体重は男子47.3キロ、女子46.9キロで、韓国の男子60.8キロ、女子52.3キロと比べてそれぞれ13.5キロ、5.4キロ少なかった。

 このような事実は、疾病管理本部が05年から08年にかけて韓国入りした脱北者8214人(19歳以上の成人6967人、18歳以下1257人)を対象に毎年実施し、国会保健福祉委員会所属のハンナラ党・孫淑美(ソン・スンミ)議員に提出した「最近4年間の北朝鮮離脱住民の健康診断現況」と題する報告書によって明らかになった。

 19歳以上の成人の場合も、脱北者の平均身長は男性165.4センチ、女性154.2センチで、韓国の男女の171.4センチ、158.4センチと比べて4センチから6センチ程度低かった。平均体重も脱北男女(60.2キロ、52.8キロ)と韓国の男女(72.0キロ、57.1キロ)を比較すると、脱北男性は11.8キロ、女性は4.3キロ少なかった。

 脱北者らは身体の発育だけではなく、健康状態も懸念される状態であることが確認された。

 各種寄生虫の寄生率は、4年間に韓国入りした脱北青少年の25.8%、成人の24.6%で、韓国の青少年と成人の約3%に比べて8倍から12倍程度高かった。脱北者の寄生虫寄生率は、05年に38%だったのが、06年に23.1%、07年に17.7%と減少していたが、08年に28.6%と再び上昇した。

 特に脱北青少年の場合、08年の調査で寄生虫寄生率がほぼ半数の48.3%となっていた。貧血の割合も成人の場合、8.4%と韓国男性の4倍、女性は24.7%と韓国女性の1.8倍にも達した。今回公開された脱北者らの健康診断結果は、現在の北朝鮮住民の健康状態を類推できる資料として評価されている。

 孫議員は「脱北者の健康状態を見ると、今まで韓国をはじめとする国際機構や世界各国の対北朝鮮食糧支援が行われていたにもかかわらず、北朝鮮住民たちの健康状態が改善されていないと見られる。栄養が不十分な北朝鮮の人たちに実質的な支援が届くよう、対北支援の監視強化など、システムの整備が必要だ」と話している。

洪永林(ホン・ヨンリム)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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