鼻毛の長い人生 RSSフィード

2010-02-17

特権としての外国担当(外交)

幕末の薩摩藩幕府経済政策に失敗したのに対して、奄美琉球そしてそれを通した中国との貿易や、かなり思い切った(強引な)政策で経済復興していたようだ。元々武家の多い藩で軍事面で強かった(結局そこが西南戦争につながるわけだが)から維新でも主役となった。


でも苦手というか避けていたものがあってそれは欧米列強との「外交」である。もともと幕府も手こずっていたわけで、政権を握ればこの問題に直面するのはあたりまえだったわけだけど、どうも西郷さん等は自信がなかったみたいですな。。その割にはどうどう「征韓論」だから、悪く言えば弱きをくじき、強きは避ける、ヤンキー系ですね。


まーこの後、今にいたるまで「外国問題」が内向けには威信と権益を形成するネタなのは変わらない。田中宇氏の論がどこまで真実かはわからないけど(笑)、戦後の官僚は「米国問題担当」として威信と特権を維持してきたようである。


でも、いい加減、オリンピックワールドカップだ、ノーベル賞だ、アカデミー賞だって基本、外国(主に欧米系)にさらされる「日本」という像で一丸になってしまうのを眺めているのがだんだん苦痛になってきた。これが日本全体だとは思えない、マズメディアはどの範疇の声をピックアップしてるんだろう?


私はよくわからないけど、40代後半から60代前半までの低所得「男性」じゃないのかね? ここら辺が小沢だとか、朝青龍だとか、国母とかにギャーギャーわめいているんだろうなぁ、と思ってるんだが。。どうでしょうか。


日本が国の体裁を維持している慣性は弱まっている。

古典的にいえば、国家っていうのは宗教的軍事的に他者を見据えながら、緊張しつつ成立変動していくものだろう。王様僧侶軍人というのがいわば3つの柱だ。商人が中心の国家っていうのは一時期のオランダみたいなのがあるのかもしれないけどなかなかむずかしいようにも思う。


日本はこの古典的3柱がない。それはいい。多分に歴史的な結果だから。でもそれを肯定的に展開していく国家システムが構築されていないように思える。それはまずい。


今の日本は「国家」存続の力(加速度)を失っているように思う。徒に戦前の観念をもってきても実効性がないのは明らかだし。社会主義的な方向も私は結果的に破綻してしまうように懸念している(結局福祉政策に必要な犠牲に踏み切れずに、右往左往する政府に対して既得権にしがみつく層が硬直化し、全体として増々お金が循環しなくなるのでは?)。


そしていつものように大事な内政問題が先送りになって、代わりに伝統的な「外国問題」に目がくらまされて、いわば「外国問題」があるから日本人が一丸になれるかのように、、そしてその「外国問題」を扱えるだけの人間(官僚)に頼りっきりになってしまうような、メディアは「外国怖いよ」合唱をし始め、そんなメンタリティが横行して、実態は引き蘢った国家になってしまわないだろうか?


真実は日本は全然一丸でも等質でもなく、海に囲まれていても、正面も裏口も開けっ放しで鍵をかけらないもんだってことである。守るものなんてないですよ。わざわざ日本から奪わなければならないものなんてありますか?今後そんなものが増えたりするだろうか? 昔ロシアソ連)が不凍港が欲しいゆえに北海道を狙っているってまことしやかに語っていた人がいましたけど今どうなんでしょうね?


土地も上わもの、無形のものも含めて日本ってそんな価値ありますかね?

スパム対策のためのダミーです。もし見えても何も入力しないでください
ゲスト


画像認証

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/archytas/20100217/1266362135