2010年2月18日 18時57分更新
戦後、旧ソ連のシベリアに抑留された日本人の過酷な労働の様子などを伝える展示会が鹿児島市で始まりました。
この展示会はシベリアに抑留された人たちでつくる団体などが開いたものです。
会場の鹿児島市の宝山ホールには抑留体験者が強制連行の様子を描いた絵画や遺骨収集で現地を訪れた時の写真などおよそ100点が展示されています。
絵画の中には氷点下40度という極寒の地で、大木を切る作業など過酷な労働を強いられる日本人の姿や寒さや飢えで亡くなった多くの人たちの姿が描かれていました。また、当時、現地で、実際に使われていたのこぎりやおの、それにスプーンなど収容所での生活の実情を物語る品々も展示されています。
団体によりますとシベリアに抑留された日本人は60万人にものぼり、このうちおよそ2万2000人が鹿児島県出身者だったということです。
抑留体験者で、団体の代表の高崎彌生さんは「年月がたち、抑留体験者も年々、少なくなってきている。展示会を通して1人でも多くの人たちにシベリア抑留の悲惨な事実を伝えていきたい」と話していました。