気候条約事務局長が辞任へ 成果欠くCOP15で批判【ベルリン共同】国連気候変動枠組み条約のデブア事務局長は18日、7月1日付で事務局長を辞任すると発表した。昨年コペンハーゲンで開かれた同条約第15回締約国会議(COP15)で十分な成果を得られなかったことから、議長国デンマークや同事務局長を批判する声が交渉関係者から出ていた。 11~12月にメキシコで第16回締約国会議(COP16)を開くことが決まっており、同事務局長の辞任で、地球温暖化対策の枠組みづくりの交渉などに悪影響が出る恐れもある。 デブア氏は2006年9月、同事務局長に就任。今年9月末で任期満了の予定だったが、続投するかどうか注目されていた。 事務局長は声明で辞任について「大変難しい決断だった」と説明。「コペンハーゲンでは明確な合意ができなかったが、強い政治的な関与もあった」と述べた。 コペンハーゲンの交渉では、中国など途上国の取り組み強化を求める先進国と、先進国の大幅な排出削減を求める途上国が対立。環境保護団体などからは「会議は失敗だった」との厳しい意見が出ていた。デブア事務局長自身もCOP15の結果に深い失望を表していた。 【共同通信】
|