経済
- [←]前の記事
- 次の記事[→]
陰謀か?
米国の過剰なトヨタ叩き
(週刊朝日 2010年02月26日号配信掲載) 2010年2月18日(木)配信
その結果、
「トヨタ車には電子系の問題があるのかもしれない、という疑念を残してしまいます。『トヨタ車は危ない』という漠然とした印象がつくられてしまう」(塚本氏)
そして、被害はトヨタだけにとどまりそうにない。
「最近の報道は『日本型経営や日本経済も限界』といった色彩を帯び始めています」(米国のシンクタンク幹部)
オバマ政権の「過剰」なトヨタ叩きは「日本叩き」に拡大しかねないわけだ。もしかして、オバマ大統領は日本全体を叩きつぶそうとしているのだろうか。
一連のリコール問題の経緯
2009年 8月28日 |
米カリフォルニア州で「レクサスES350」が暴走して他車と衝突、炎上。4人が死亡した。米メディアのトヨタ批判に火がつく |
9月29日 | トヨタが、米国で販売した「カムリ」「プリウス」「レクサス」など7車種について、フロアマットがずれてアクセルペダルが踏んだまま戻らなくなる恐れがあると発表……「フロアマット問題」 |
10月5日 | 「フロアマット問題」で、トヨタが380万台の所有者に対して運転席のマットを取り外すよう呼びかける文書を郵送すると米当局に通知 |
11月25日 | 「フロアマット問題」で、トヨタが、米当局にリコールを届け出ると決定。アクセルペダルを短くするなどの措置をとる。対象は426万台にふくらむ | 10年 1月21日 |
トヨタが、アクセルペダルが戻りにくい場合があるとして、米国で販売した「カローラ」など8車種の計230万台をリコールすると発表……「アクセルペダル問題」 |
26日 | トヨタが「アクセルペダル問題」の対象車種について、北米5工場での生産と米国内での販売を一時中止すると発表 |
27日 | 「フロアマット問題」で、新たに米国で販売した5車種の計109万3千台をリコールすると発表 |
2月2日 | トヨタの品質保証担当副社長が会見し、「アクセルペダル問題」について米当局から早い決断を求められたと明らかに |
3日 | 「プリウス」のブレーキが利きにくいとする苦情が相次ぎ、トヨタは1月生産分から改善していると明らかに……「ブレーキ問題」 ラフッド米運輸長官がリコール車の保有者に対して、「運転をやめるべきだ」と発言し、夜には豊田社長に電話 |
4日 | 米当局が「ブレーキ問題」について、本格的な調査を始めたと発表 トヨタは一連のリコールによって09年度の営業損益に1800億円程度の影響が出るとの見通しを発表 |
5日 | トヨタは「ブレーキ問題」について、無償で自主改修する方針を固めた トヨタの豊田社長が会見し、米当局の指導に対して、「真摯に全面的に協力したい」と語った明 |
9日 | トヨタは「ブレーキ問題」について、「プリウス」など4車種の計22万台のリコールを国土交通省に届け出 米当局が、「カローラ」が走行中に予想外に左右に向きを変えるとする苦情に対して本格調査を検討していると報じられた |
12日 | トトヨタが米国などで販売した小型ピックアップトラックについて、動力を前輪に伝える鉄の棒に亀裂が入る恐れがあるとしてリコールを発表……「ドライブシャフト問題」 |
本誌・江畠俊彦
バックナンバー記事
- 淑女のお尻の洗いすぎは膣内の悪玉菌を増やす!? (週刊朝日 2010年2月18日(木))
- 朝青龍引退の裏のドロドロ (週刊朝日 2010年2月11日(木))
- 「見込み捜査」が残した「醜い汚点」 (週刊朝日 2010年2月11日(木))
- 40代男が20代女にモテる秘密 (週刊朝日 2010年2月4日(木))