経済
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陰謀か?
米国の過剰なトヨタ叩き
(週刊朝日 2010年02月26日号配信掲載) 2010年2月18日(木)配信
最初のフロアマット問題について、トヨタがNHTSAとの協議を経て届け出たのは米国法にのっとった複数あるリコールのひとつ、「セーフティーリコール」で、「車両の欠陥に基づかない自主改善措置」だった。
日本でリコールといえば「車両の欠陥」が前提になるが、それとは違う。つまり、このときはトヨタ、NHTSAともに車の欠陥ではないという認識だった。
実は、冒頭の事故以外でも車が急加速するという苦情が寄せられていた。米メディアは電子制御装置の不具合なども原因と疑う報道をしていた。
一方で、NHTSAは冒頭の事故とは別の件の調査結果として、「(いろいろな説が流れているが)フロアマット以外は、車両の意図せぬ急加速の原因は発見されていない」とする報告書をまとめた。
その内容をトヨタ米国法人が昨年11月2日に発表したところ、NHTSAの態度が急変。NHTSAは一転して、「アクセルペダルと床の設計にかかわる極めて重大な欠陥」などと「反論」を始めたのだ。
メディアがトヨタ批判の大合唱を繰り広げるなかで、この報告書がNHTSAの最終結論のように受け止められるのは具合が悪かった、とみるのは、3月に『電気自動車ウォーズ』(朝日新聞出版)を出版するジャーナリストの塚本潔氏だ。
「NHTSAは『調査や判断が甘い』と批判されることを恐れ、強硬な態度に転じるしかなくなったのでしょう」
そして、NHTSAが昨年12月、担当者を日本に派遣し、トヨタの技術や品質保証の担当者と会談したときのやりとりが追い打ちをかけたようだ。
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