経済
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陰謀か?
米国の過剰なトヨタ叩き
(週刊朝日 2010年02月26日号配信掲載) 2010年2月18日(木)配信
会見で唇をかみしめるトヨタの豊田章男社長 [拡大]
昨夏から続く米国の「トヨタ叩き」は火の手が大きくなるばかりだ。もちろん、人命にかかわる不具合は一刻も早い対応が求められるが、担当閣僚が「暴言」を吐くなど、騒ぎぶりは過剰に映る。背後には米オバマ政権の「都合」があると、「陰謀」を疑う声もある。
この騒ぎは一本の緊急通報で火がついた。
米カリフォルニア州で昨年8月28日、猛スピードで突進するトヨタ自動車の高級車「レクサスES350」からとされる。
通報者「アクセルが動かない。トラブルが発生した。ブレーキも利かない」
通信指令係「わかりました。車を止めることができないんですね」
通報者「交差点が迫っている。交差点が迫っている。つかまって。祈って……」
この車は交差点に突っ込んで他車と衝突し、炎上。乗っていた4人が死亡した。事故直前には時速190キロに達していたとみられる。
米メディアは、この衝撃的なやりとりと事故の映像を繰り返し流した。ここからトヨタ批判がいまに至るまで続くことになる。
実は、この事故の原因は特定されていない。米メディアは通報にある「アクセルが動かない」という言葉をとらえ、「原因はフロアマットでは」と報じた。運転席の床に敷いてあるフロアマットがずれてアクセルペダルに引っかかり、ペダルが戻らなくなった、という見立てだ。
調べたところ、たしかに引っかかる心配がある車種が出てきた。この「フロアマット問題」でトヨタは昨年11月、米国とカナダでリコール(回収・無償修理)に踏み切った。
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