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【藤田まことさん死去】朝日放送顧問「アナログテレビ時代の終わり象徴」 (1/2ページ)

2010.2.18 23:34

 藤田まことさんの役者人生で大きな転機となったのは昭和48年から出演した「必殺」シリーズだった。その生みの親である朝日放送顧問の山内久司さんに藤田さんへの思いを寄せてもらった。

    

 ♪春まだ浅き戦線の古城にかおる梅の花−

 若き日の藤田まこちゃんがよく物まねした田端義夫の「梅と兵隊」の一節である。藤田まことという俳優は、桜の花のように絢爛(けんらん)豪華でもなかったし、牡丹(ぼたん)のように、富貴でもなかった。私は、目立たない所に、香り高く咲く梅の花のような印象を藤田さんに感じている。早春の2月。かぐわしい梅花一輪が散った。ご冥福を祈る。

 出会いは、2人とも20歳代であったと思う。藤田さんは、歌謡物まねが得意なタレントであり、司会者であった。私は駆け出しのラジオの制作部員で、歌謡曲を担当していた。昭和30年代の前半、ある歌謡ショウの司会を藤田さんに依頼した。ショウはきわめて明るく、いうなればあっけらかんと進行していた。私はふと舞台袖にひかえている藤田さんを見た。その表情と姿に、陰というか鬱屈したものを感じた。僕の勝手な思いであったかもしれない。しかし、その感覚がよみがえって、中村主水=藤田まことになったのだと思う。主水の二面性を藤田さんは予想をはるかに上回って演じてくれた。それから20年。高い視聴率を維持しながら続いた。必殺だけではない。「はぐれ刑事」「剣客商売」それに「てなもんや三度笠」。すべて大当たりのシリーズである。

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