岡山放送局

2010年2月18日 22時20分更新

竹久夢二名作びょうぶ特別公開


大正から昭和にかけて活躍した岡山県瀬戸内市出身の画家、竹久夢二が晩年、アメリカで描いた貴重なびょうぶが岡山市中区で特別に公開されています。

公開されているのは高さ50センチほどのびょうぶ「青山河」で、夢二が昭和7年頃アメリカに滞在していた当時に描かれたものです。

夢二独特の美人と雄大な山々が油絵の具で描かれていて、夢二が故郷を懐かしむ気持ちが込められています。

夢二は晩年、アメリカとヨーロッパに滞在して創作活動を続けましたが、作品の多くは戦争で失われるなど今ではわずかしか残されていません。

びょうぶは夢二の作品を所蔵する群馬県の美術館に保管されていましたが、公開されるのは今回が初めてだということです。

また、同時に展示されている「ユメアートスタジオ」は夢二がアメリカに構えたアトリエの入り口の看板で、楽譜の版木を利用して夢二が自らデザインし、色をほどこしたものです。

会場にはほかにも夢路がヨーロッパで描いた水彩画やスケッチ、それに日本の知人にあてた手紙など合わせておよそ80点が紹介されています。

この展示会は岡山市中区浜の「夢二郷土美術館」で4月25日まで開かれています。