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「酒は病気・犯罪の元」規制進む欧州 「文化」と反発も(2/2ページ)

2010年2月18日3時9分

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写真:ロンドンのリバプールストリート駅に設けられた一時救護所で保護された泥酔者の様子をみる救急隊員ら=APロンドンのリバプールストリート駅に設けられた一時救護所で保護された泥酔者の様子をみる救急隊員ら=AP

 しかし、欧州連合(EU)加盟後に周辺国から低価格の酒が流入するようになり、規制がほころび始めた。このためスウェーデンは2007年、WHO総会に他の42カ国とともに規制を求める共同提案を提出。それが今年の「世界戦略」へとつながった。

 ただ、酒はその国の伝統や文化と関係が深いだけに、反発も根強い。

 仏のワイン生産者たちは政府のキャンペーンを「食文化と生活様式を壊す暴挙」と批判。伊ワイン連盟のガンチャ会長は「アルコールの健康被害と戦う最善の方法は規制ではなく、『節度ある文化』を広めることだ」と話す。

 同連盟はローマ大学医学部の研究者が発表した「1日2〜3杯のワインは心臓疾患やアルツハイマー病のリスクを25〜40%減らす」との研究結果を根拠に「食事の時の適度なアルコールはむしろ健康にいい」と呼びかけている。(ローマ=南島信也)

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