全裸いじめ:李大統領「校長や教師にも責任ある」

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は17日、一部の中学校などで行われている「卒業式後の儀式」について、「これは道徳的、教育的に問題があるだけでなく、韓国社会の重い病弊だ」と述べた。

 李大統領は大統領府で首席秘書官会議を招集し、この席で「今回の事件は、問題を放置した校長や教師にも責任がある。今のような意識を変えない限り、社会の先進化は難しい」と指摘した。

 李大統領はさらに、「今回の事件は卒業生と学校側が向かい合って解決すべきであり、警察が何か事件を取り扱うかのように対応すべき問題ではない。教育当局は、原則的かつ根本的な問題に関心を向け、対策を立てなければならない」として、適切な対応を指示した。

 これについて警察庁生活安全局の梁性喆(ヤン・ソンチョル)局長は、「処罰を行う前に、まずは学校と社会が生徒たちを指導しなければならない。警察は生徒たちを処罰するとしても、指導という条件付きで起訴猶予にするか、あるいは更生施設に送致するなど、さまざまな対応策を取るだろう」とコメントした。

 卒業式後の全裸いじめで被害者たちが通っていた京畿道高陽市のある中学校の校長は、「わたしも大統領と同じ考えだ。今回の問題をきっかけに、問題の本質的な部分を改善できるようにしたい。現在、対策を検討している」と述べた。

 教育科学技術部はこの日、ソウル市鍾路区三清洞の教員訴請審査委員会に、16の市・道の教育庁生活指導担当奨学官(地方教育行政機関で学習指導や教育活動を統括する専門職公務員)を緊急に招集した。その席で教育科学技術部の担当者は、「全国の中学や高校での卒業式後の状況について実態調査を行い、不健全で暴力的な事例が発生した場合には、問題の学校や加害者などに対して厳正に対処する」という方針を説明した。

 しかし、この席で提示された校内暴力根絶対策は、従来の内容を繰り返す程度のレベルにとどまっており、これも一つの「展示行政」という指摘を受けている。

黄大振(ファン・デジン)記者

チェ・ソンジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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