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4兆度の超高温状態を達成、米ブルックヘブン国立研究所

  • 2010年02月18日 08:50 発信地:ワシントンD.C./米国
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スイス・ジュネーブ(Geneva)近郊の欧州合同原子核研究機構(European Organisation for Nuclear Research、CERN)で、大型画面に映し出された粒子加速器「大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider、LHC)」内部の映像を見る科学者ら(2009年11月23日撮影)。(c)AFP/FABRICE COFFRINI

【2月18日 AFP】米エネルギー省のブルックヘブン国立研究所(Brookhaven National Laboratory)は15日、約4兆度という、実験室で作られたものとしては過去最高の超高温状態を作ることに成功したと発表した。宇宙創成直後の「クオーク・スープ」という状態を再現しているという。

 1周約3.8キロの加速器「相対論的重イオン衝突器(Relativistic Heavy Ion ColliderRHIC)」で、亜光速に加速した金イオン同士を衝突させた。陽子と中性子が溶けてクオークとグルーオンからなるプラズマになったという。4兆度は太陽中心部の温度の25万倍にあたる。

 このプラズマは約137億年前のビッグバン直後の数百万分の1秒というごく短い間、宇宙を満たしていたと考えられている。その直後急激に温度が下がり、原子から天体、ひいては人体まで宇宙のあらゆるものを形作る陽子と中性子ができた。

 ブルックヘブン国立研究所によると今回の成果はスイス・ジュネーブ(Geneva)近郊にある世界最大の粒子加速器「大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron ColliderLHC)」によって補足されていく予定だという。LHCは毎年1か月間RHICよりも高いエネルギーで重原子核同士を衝突させる実験を行い、より宇宙創成に近い状態を研究することになっているという。(c)AFP
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