医師不足に悩む地域の基幹病院へのテコ入れを求め、「八鹿病院を守る地域住民の会」(阿部雅明代表、7人)は養父市の広瀬栄市長に要望書と1万4440人の署名を提出した。
公立八鹿病院は同市と香美町による病院組合が運営。要望書は、医師確保に欠かせないスタッフの待遇改善と、病院勤務を条件とした医学生への奨学金制度の拡充を求めている。さらに人間ドックなど事業拡大による経営改善、同市に専門部署を設置することなども要望している。
これに対して広瀬市長は「病院の一層の充実を図っていきたい」と答えた。
住民の会は昨年、医師不足で小児科が一時休診となったことを機に、病院がある同市八鹿町内の住民が発足させた。宮野陽介院長を講師に招いて医療問題の勉強会を行ってきた。同市内には別に住民団体「公立八鹿病院を応援する会」もある。住民の会の阿部代表は「今後も病院と市民の架け橋となる活動を続けたい」と話している。【吉川昭夫】
〔但馬版〕
毎日新聞 2010年2月18日 地方版