昨年末、会社の便潜血反応検査を受診した。今回はヘモグロビンが陽性と出た。5年ほど前にも一度、陽性反応が出て、近所の病院で大腸精密検査を受けた。結果は「異常なし」だった▼以前、友人で医師の田中真奈実・朝雄夫妻が「がんが心配だったら私のところへ。血液を2CC採れば、その日のうちに結果が分かる」と話していた。私はなぜ分かるのか理解せぬまま、お願いした。当日夜「がんの心配なし」とメールが来た▼話によると、血清内のブラディオンというがんマーカーを検出するという。ブラディオンの測定値が上がれば、体内のどこかにがんがあるわけだ。最近は前立腺機能高進を見分けるマーカーが、医療機関で使われている▼この検査は、茨城県つくば市の産業技術総合研究所ブラディオンプロジェクト(029・861・6046)で普及型機器開発へ、今も研究中。早期がんが心配な人は連絡してみてはいかがか。【吉野正浩】
毎日新聞 2010年2月18日 地方版