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ツタンカーメンは病死 両親も判明 ミイラをDNA鑑定

2010年2月17日23時51分

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写真:カイロのエジプト考古学博物館に展示されているツタンカーメンの黄金マスク=APカイロのエジプト考古学博物館に展示されているツタンカーメンの黄金マスク=AP

 【カイロ=田井中雅人】エジプト考古最高評議会は17日、黄金のマスクで知られる古代エジプトの少年王ツタンカーメン(第18王朝、在位・紀元前1333〜1323年ごろ)の死因や血縁関係をミイラのDNA鑑定によって解明したと発表した。

 国際チームが古代エジプト王族のミイラ十数体のDNA鑑定を実施。19歳ごろ亡くなったとされるツタンカーメン王のミイラからマラリア原虫のDNAが見つかり、マラリアを主因とする合併症が死因だった可能性が高いことがわかった。同王については権力闘争に巻き込まれての暗殺説や事故死説があったが、真相は謎だった。今回の調査で「歩くのにつえをつき、多くの病気を抱える虚弱な王」(評議会のザヒ・ハワス事務局長)の姿が浮き彫りになった。

 父親は、多神教から一神教への宗教改革を断行した先王のアクエンアテン(アメンホテプ4世、在位・紀元前1351〜1334年ごろ)だったと認定。母親は、アクエンアテン王の姉か妹にあたるとみられる。また、ツタンカーメン王に子供がいたかどうかは不明だったが、王の墓から見つかった死産した胎児のミイラ2体が実子だった可能性が高いこともわかった。

 ツタンカーメン王の墓は、1922年に英国の考古学者ハワード・カーターが、エジプト南部ルクソールで発見。盗掘を免れた黄金のマスクなどの副葬品が多数出土し、「20世紀最大の発見」と言われた。

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