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 ここにきてまた一つ、首相周辺できな臭い話が浮上している。

 “着火源”は、さいたま地検に今月15日、所得税法違反(脱税)容疑で逮捕されたコンサルタント会社「セントラル総合研究所」社長の八木宏之容疑者(50歳)だ。関東学園大学(群馬県太田市)を卒業後、住銀リースなどを経て'96年に同研究所を設立。50万部超のベストセラーとなった『借りたカネは返すな!』シリーズで一躍有名になり、講演依頼が相次いでいる売れっ子コンサルタントだ。

 この事件を取材する全国紙記者は「虚偽の確定申告書を提出し、顧客の所得税約3400万円分を脱税指南したとして逮捕されました。『全国屈指の債権回収担当』と自称する八木容疑者は、『数千社をコンサルタントしてきた』と周囲に豪語していた。それだけに、脱税に手を染めた企業が芋づる式に出てくる可能性もあります」と、今後の広がりを見込む。

 この脱税指南役がなぜ、民主党と関係するのか。八木容疑者の知人が明かす。

「近く発足する首相の諮問機関『中小企業支援会議』の作業部会のメンバーになる予定だったので、周囲にも嬉しそうに語っていた。ただ、中小企業対策は民主党マニフェストの目玉の一つなだけに、『なぜ、あんな人物を選んだのか』と永田町で指摘されています」

 実は、この人選には“裏”がある。

「指南役」と“お友達”だった民主党の中山義活首相補佐官

「支援会議の事務局長には民主党の中山義活首相補佐官が就く予定ですが、八木氏のセントラル総合研究所は、中山議員が代表を務める民主党東京都第2区総支部に、'07~'08年で合計24万円の寄付をしている。中山議員と八木容疑者は数年前から勉強会などで顔を合わせていたようですが、それにしても不透明な人選ですね」(前出・全国紙記者)

 中山義活事務所は「部会のメンバーはまだ白紙」と言うが、またしても「政治とカネ」の問題が噴出した格好だ。永田町関係者は、「'08年12月に鳩山事務所で開かれた民主党主催の『中小企業勉強会』に講師として招かれています。八木氏は『マニフェストに挙げられた中小企業支援について、自分の考えが反映された』と自慢していた」と言う。“不適切な関係”の根は深い。



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