2次医療圏:医師偏在拡大…16.4倍の格差に 日医総研

2010年2月17日 19時53分 更新:2月17日 21時40分

 日本医師会総合政策研究機構(日医総研)は、入院医療の基本単位として全国の市町村を348地域に分けた「2次医療圏」ごとの医師数偏在が進んでいるとの分析結果を公表した。06年から08年の2年間で全国の医師は約8700人増えたが、30%の2次医療圏では人口当たりの医師数が減少し、地域格差は2年間で16.0倍から16.4倍に広がった。

 厚生労働省が2年おきに実施している医師調査と、総務省の人口統計などを組み合わせて分析した。

 人口1000人当たりの医師数が最も多い2次医療圏は東京都区中央部(千代田区、中央区など)の11.78人で、上位は大学病院がある地域に集中。最少は愛知県尾張中部(清須市、北名古屋市など)の0.72人で、人口増に医師数が追いつかない状況とみられる。北海道根室(根室市、中標津町など)など、医師そのものが少ない地域も下位に多い。

 また、医師ゼロの自治体は、06年より3町村増えて26町村(人口6万3067人)になり、医師が1人の「無医村予備軍」と合わせると全国の自治体の6.9%に上る。2次医療圏に産科医が1人もいない地域も5カ所あった。【清水健二】

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