拉致問題関係政策会議であいさつする中井拉致問題相=17日午前、参院議員会館
1987年の大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫元北朝鮮工作員(48)が昨年5月、韓国で面会した外務省や警察庁の担当者に対し、拉致被害者の横田めぐみさんと「会ったことがある」と証言していたことが17日、分かった。
東京都内で同日開かれた拉致問題に取り組む国会議員との会合で、中井洽拉致問題担当相が明らかにしたと、出席した複数の議員が話した。
中井担当相は証言をまとめた報告書が当時作成されたが、最近まで報告を受けなかったと発言。また、めぐみさんの両親が金元工作員との面会を望んでおり、金元工作員の日本招致へ向けた手続きに入ったことも明らかにしたという。
金元工作員は昨年3月、78年に拉致され同元工作員の日本語教育係を務めたとされる田口八重子さんの家族と釜山で面会。記者会見で「めぐみさんは同僚工作員のキム・スクヒに日本語を教え、2人が一緒に写した写真を見たことがある。韓国人と結婚して娘を産み、入院したこともあるが、病状は深刻ではないと聞いた」と話していた。