被爆後の復興期に建てられた広島市南区の市営住宅兼店舗「京橋会館」の再開発事業者の再公募で、市の選考委員会は28日、レガロホテルシステム(中区)を代表とする4社の企業体の計画案を優秀案とした、と秋葉忠利市長に報告した。子育て支援や高齢者相談、住宅などの複合施設。2013年度の完成を目指す。
地上21階、地下1階。1階に保育所▽2〜8階に高齢者専用賃貸住宅96戸やデイケア施設、共同浴場▽9〜11階に高齢者向け市営住宅29戸や生活相談室▽12〜21階に分譲住宅59戸―を設ける。デイケアや生活相談室は周辺住民の利用も受け付ける。60台分の立体駐車場も備える。
市からの土地取得や建設費など総事業費は概算42億3千万円。うち15%程度は国と市が補助金を支出する見込み。着工は11年か12年を予定している。
現在の会館は1954年完成の4階建て。中庭を取り囲む「ロの字」構造で、住宅と住宅付き店舗で計34世帯が入居している。建て替え後の市営住宅に再入居を希望し、年齢条件を満たす場合は優先的に応じる。
選考委の間野博委員長は「今後の都心開発のモデルになる」と期待感を示した。
【写真説明】京橋会館の再開発ビルの完成予想図
|