来年度の診療報酬改定で焦点となっている、再診料の病院(600円)と診療所(710円)の格差見直しについて、厚生労働省の足立信也政務官は19日、診療所の再診に対する報酬水準を下げて、時間外対応など地域医療に貢献する診療所には加算する意向を明らかにした。
再診料の価格差は、開業医に手厚い報酬体系の象徴として批判されており、統一する方向で議論が進んでいる。
足立氏はこの日の記者会見で、「時間外で電話に応じたり、自分が診察できなくても他の病院を紹介するなど、地域医療で頑張っている方々の診療料を下げるつもりは全くない」と強調した。そのうえで、「薬だけ処方されているようなところや、9時〜5時でいなくなって、その後は連絡の取りようがないところ」と例示し、こうした診療所は「若干の低下はあるだろう」と述べた。
厚労相の諮問を受けて、中央社会保険医療協議会(中医協)が具体的な報酬配分について協議を始めたが、診療側委員が再診料引き下げに強く反対している。