もうゴマカせない 産地偽装対策これでバッチリ
牛肉や米を元素レベルで分析し、松阪牛や魚沼産コシヒカリなど牛肉や米の産地偽装を見破る技術を民間の分析機関「日本同位体分析研究所」(横浜市)が実用化し、3月から検査を受け付ける。元素レベルの詳細な分析で産地判別をする技術をビジネスに応用するのは同研究所が初めてで、ブランドの品質保護や偽装防止に役立ちそうだ。
研究所は全国から千を超える牛肉のサンプルを生産者から直接入手。肉のアミノ酸を構成する炭素、窒素、酸素、水素の原子核に着目し、同じ元素でも原子核の中性子の数が異なる同位体の構成比を分析した。
この結果、産地ごとに炭素など各元素の同位体の比率が違っていることが判明。これらの特徴をデータベース化し、松阪牛など15種類のブランド牛を分類、判別することに成功し、判別精度は93%に達した。
米も全国で約700カ所、新潟県内だけでも220カ所の農業用水や生産米のデータを集めるなどして、河川の流域別や平野別にデータベース化。東日本を中心に17道県別と首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城)の違いが判別可能で、特に新潟・南魚沼などは特産地別で判定できるという。
研究所はこの方法によるタケノコやソバなどを分析、検査する方法も実用化。既に行政や警察からの鑑定依頼も受けており、塙章研究部長は「多くのサンプルを集めることで、従来はできなかった産地判別が可能になった。今後は豚肉などにも範囲を広げたい」と話している。
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