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【政治】

北教組選挙資金問題 政治とカネ また直面

2010年2月17日 朝刊

衆院本会議に出席した民主党の小林千代美議員=16日午後、国会で

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 民主党の小林千代美衆院議員=北海道5区=の陣営が北海道教職員組合(北教組)から選挙資金を受け取ったとされる問題。同党はまたしても「政治とカネ」で苦境に立たされた。今回は民主党が選挙で強力な支援を受ける労組がらみだけに、痛手となりそうだ。

 日教組は連合傘下の労組でも有力な組織。組織内候補として民主党の輿石東参院議員会長らを輩出している。小林氏の陣営では、北教組幹部が選対委員長を務め、昨年の衆院選を取り仕切っていた。

 問題の発覚を受け、野党は早速、攻勢を開始。自民党の田野瀬良太郎総務会長は十六日の記者会見で「政治的に中立でなければならない組合員のお金を一政党の候補者に出していたのは大問題だ」と批判した。

 大島理森幹事長も党総務会で「平成の脱税王(鳩山首相)、永田町の不動産王(小沢一郎民主党幹事長)、北教組(問題)を氷山の一角として、徹底調査していかなければならない」とげきを飛ばした。夏の参院選に向け民主党の支持組織の動きを封じるとともに、イメージダウンを図りたい思惑がにじむ。

 これに対し、民主党の高嶋良充参院幹事長(自治労出身)は記者会見で「推移を見守りたい」と強調。参院選への影響について「特別の影響を受けるとは思っていない」と否定する一方で「日教組の政治活動に対する対応が、消極的になる懸念は若干あるのかなと思う」と述べた。 (荘加卓嗣)

 

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